山田裕貴、赤楚衛二と芝居を超えて本物の“バディ”に「非常に深いところでつながった感覚があった」<ペンディングトレイン>

2023/06/16 15:00 配信

ドラマ インタビュー

「ペンディングトレイン-8時23分、明日 君と」で主演を務める山田裕貴  (C)TBS

山田裕貴が主演を務める金曜ドラマ「ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と」(毎週金曜夜10:00-10:54、TBS系)が現在放送中。キャスト陣が見せる迫真の演技が話題の本作は、6月9日放送の第8話で“未来編”がついに完結し、終盤に向けて盛り上がりを見せている。このたび、WEBザテレビジョンでは、主演の山田にインタビューを実施。確かな演技力と熱量で作品を引っ張る山田に、劇中でバディ役を務める赤楚衛二とのエピソードや、キャラクターそれぞれの魅力、そして作品への思いなどについてたっぷりと語ってもらった。

金子ありさ氏が手掛ける予測不能なヒューマンエンターテインメント


同作は、未来の荒廃した世界にワープしてしまった人々が元の世界に戻ろうとする姿を描く、完全オリジナルの予測不能なヒューマンエンターテインメント。脚本は「恋はつづくよどこまでも」(2020年)や「着飾る恋には理由があって」(2022年、ともにTBS系)など、幅広い世代の女性たちに支持された作品を多数執筆してきた金子ありさ氏が担当する。

カリスマ美容師・萱島直哉を演じる山田のほか、若き消防士・白浜優斗役の赤楚、心根の優しい高校の体育教師・畑野紗枝役の上白石萌歌が出演。

また、偶然か運命か、直哉らと共に“サバイバル生活”を送る乗客役として、井之脇海古川琴音藤原丈一郎(なにわ男子)、日向亘片岡凜杉本哲太松雪泰子ら個性豊かな面々がストーリーを盛り上げる。

直哉は「少し前の僕」、ドラマに込めたメッセージ


――ここまでの撮影を振り返ってみていかがですか?

直哉は少し前の僕のような気がしているので、僕の中では(これまでを)振り返ってるような感覚に近くて、「こんなこと思ってたな」「こんなこと感じてたな」と懐かしい気持ちになることが多いです。

おごっているわけでもないですし、世界を変えられるとは思ってないのですが、多くの人に見てもらえる仕事をやっている以上、何かが変わるんじゃないかという可能性は信じたいんです。 (「ペンディングトレイン」は)メッセージ性を持っている作品だと思うから…というか、企画の段階からそういう作品にしたいと話し合っておりました。

台本を読んでいると「玲奈のせりふ、僕が言っていた言葉だな」とか、「この言葉、事前の打ち合わせの時に言っていた言葉だ」、「僕が思っていることだ!」みたいなものがたくさんありすぎて。この作品自体が僕自身なんじゃないかと錯覚してしまうぐらい思いが詰まってるんですよね。

スタッフさんも、キャストのみんなも「過去イチつらい」って言っていて…業界内で「ペントレの現場やばいんでしょ」ってうわさが回るほどです(笑)。でも、それってやばいんじゃなくて、みんなが頑張っていて、やれるだけやっているという証拠なんだと思います。

――「直哉は少し前の自分」と表現されていましたが、今の山田さんに変化したきっかけがあるのでしょうか?

すごく抽象的で申し訳ないのですが、誰に触れるか、そして誰の感覚を知るかによって変わってくる気がしていて。いろんな人の考え方を吸収していく中で、もっとシンプルで、そして力を抜いていいんだと気付いたんです。

きっと直哉は、母親がこうだった、弟がこうだったとか、人ばっかり意識して生きてきたんですが、僕もそうだったんですよ。周りの人のことしか気にしていなかったから。

だから、自分に意思がないというか、 誰かがそう思ってくれるんだったらいいやという考えだったのですが、ある時“わがままに生きよう”って思ったんです。僕が楽しくないんであれば、楽しくないし。なので、僕が変わったのは「正直に生きよう」と思ったのがきっかけかもしれません。