堀田真由“幸葉”、木村拓哉“風間”の元で存在感を放ち続編に期待も<風間公親-教場0->

2023/06/27 11:42 配信

ドラマ 動画 レビュー

幸葉の決意に続編を期待


いつもフラットに新人刑事に接していたような幸葉だが、遠野(北村)への思い入れは深いものとなった。遠野は、風間に刑事として認められた直後に15年前に風間が逮捕した十崎(森山未來)に襲われ、その後、命を落とした。

第5話で遠野に1カ月だけ警察学校に通ったことがあると打ち明けていた幸葉。第11話で風間が第一線を退く決意をし、幸葉も転属になるのだが、風間に「試験を受け直して、警察官を目指します」と力強く宣言。「その覚悟があるのか」と問う風間に、「必ず犯人を仕留めてみせます」と告げた。

もしかしたら、その“犯人”とは、遠野の命を奪い、風間の右目を義眼にした十崎を暗に示していたのかもしれない。幸葉は、第3話で十崎が凶器に使っていた千枚通しをバッグに入れられたことがあった。

特別編で、退去のため指導官室の整理をする幸葉が見つけた謎のブロックのミニチュアは、花壇のベースだった。高校時代に亡くなった恋人が好きだった花を愛する遠野は、警察学校でも花壇の世話をしていた。

第11話と特別編の最後のシーンにあった風間が警察学校の花壇のために送った花の一つが、ジニア(百日草)。第5話で、遠野が花を好きになるきっかけとなった一目惚れしたスイカズラの花言葉を幸葉が調べて冷やかすシーンがあったが、それにならえばジニアの花言葉は「不在の友を思う、注意を怠るな、絆」などがあるという。

幸葉を演じた堀田真由は、連続テレビ小説「わろてんか」(2017年、NHK総合)、「3年A組-今から皆さんは、人質です-」(2019年、日本テレビ系)などで出演を重ねてきた。認知度をグッと高めたのは2022年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」と今年1月期の「大奥」(共にNHK総合)だ。視聴者の胸に染み入る演技を見せた。

このあと7月期のドラマにも出演が決まり、ますます活躍が期待される堀田。

いつか堀田が深みを増した演技で、幸葉が刑事となって十崎を仕留める日を見せてくれるだろうか。いやきてほしい、そんな願いを抱きつつ、本ドラマは終幕した。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

※濱田崇裕の濱は旧字体が正式表記