間宮祥太朗、次はどんな役を演じてくれるのかワクワクさせてくれる唯一無二の存在…その俳優人生を振り返る

2023/07/04 18:00 配信

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TVerの「俳優特集」にて間宮祥太朗出演作品が現在配信中(C)TVer

森七菜間宮祥太朗がダブル主演を務めるドラマ「真夏のシンデレラ」(夜9:00-9:54、フジテレビ系※初回30分拡大)が7月10日よりスタートする。それに伴い、現在民放公式テレビ配信サービス「TVer」では、間宮祥太朗が過去に出演したドラマが配信中。恋愛ドラマの相手役のみならず、感情が見えないミステリアスなキャラや強面のヤンキーまで多彩な役柄を魅力的に演じてきた間宮の俳優人生を振り返る。

恋愛ドラマに欠かせない間宮の最新作


昨年大ヒットしたドラマといえば、多くの人が10月期に放送された「silent」(フジテレビ系)の名前を挙げるだろう。川口春奈主演、Snow Man目黒蓮共演で“音のない世界”で再会した男女の切なくも温かいラブストーリーを描き、人々を感動の渦に巻き込んだのは、このドラマが脚本家としてのデビュー作という新人の生方美久だった。生方はドラマが放送される前年に、脚本家の登竜門「フジテレビヤングシナリオ大賞」で大賞を受賞。そのシナリオにプロデューサーの村瀬健が惚れ込み、同作が実現した形となる。

そして現在、「silent」ロスから抜け出せないでいる人たちが期待を寄せているのが、7月10日よりスタートするドラマ「真夏のシンデレラ」(フジテレビ系)だ。なぜならば、本作を手がけるのは生方と同じく今回がデビュー作となる新人の脚本家・市東さやかだからである。彼女もまた「フジテレビヤングシナリオ大賞」から生まれた新しい才能であり、「silent」のような社会現象を巻き起こす可能性を秘めている。

また、このドラマが期待される理由の一つとなっているのが、キャストの豪華さ。朝ドラ「エール」(NHK総合)や「この恋あたためますか」(TBS系)などで同世代女優の中でも群を抜いた演技力を見せつけた森七菜、「中学聖日記」や「MIU404」(ともにTBS)で塚原あゆ子監督に育てられ、昨年改名とともに新たなスタートを切った水上恒司、“国宝級イケメン”という称号に引けを取らない確かな演技力で高い評価を得ている神尾楓珠をはじめ、若手実力派をかき集められるだけかき集めた作品となっている。

そこに、さらなる安心感をもたらしているのが今年で俳優歴15年を数える間宮祥太朗の存在だ。「#リモラブ 〜普通の恋は邪道〜」(日本テレビ系)と「オー!マイ・ボス!恋は別冊で」(TBS系)にてヒロインに一途な想いを寄せるも報われない役柄でありながら、視聴者から圧倒的な人気を博し、“最強当て馬キャラ”の称号を得た間宮。しかし、「ファイトソング」(TBS系)ではスランプに陥ったミュージシャン・芦田春樹役で不器用ながらも真っ直ぐな感情を表出させ、視聴者のみならずヒロインの心を見事に射止めた。今や恋愛ドラマに欠かせない存在となっている間宮が、真夏の海を舞台に繰り広げられる男女8人の恋愛群像劇を牽引していくことは間違いない。

間宮に演じられない役はない!過去の魅力的なキャラクター


真夏のシンデレラ」を楽しみにしている人にぜひチェックして欲しいのが、民放公式テレビ配信サービス「TVer」にて期間限定で配信されている間宮の過去の出演作だ。ラインナップされている6作品で、恋愛ドラマの相手役だけじゃない、間宮が演じられる役の幅広さを実感できるだろう。

学校のカイダン」(日本テレビ系)で演じたのは、学園を牛耳るグループ“プラチナ8”のリーダーである須堂夏樹。青い長髪を一つに束ねた須藤はみるからに冷酷な雰囲気を携えており、一般の生徒たちを見下し、学園の改革を目指す主人公に対しても妨害を仕掛けるいわばヒール役だ。ただ完全な悪役かと言われればそうではなく、須藤にはどこか哀しみの色があって憎み切れないミステリアスなキャラクターになっていた。

ミステリアスといえば、「ニーチェ先生 ~コンビニに、さとり世代の新人が舞い降りた~」(日本テレビ系)で演じた“ニーチェ先生”こと、コンビニ店員の仁井智慧も。仁井は新人でありながら「お客様は神様じゃねえのかよ!」と因縁を付ける客に対し、「神は死んだ」と悟りを開いたかのような態度を貫く異色のキャラ。感情は一切見えないのだが、本人は至って真面目なその一挙手一投足が妙にシュールでお茶の間の笑いを誘った。間宮はコメディセンスも抜群なのである。

ハケン占い師アタル」(テレビ朝日系)でも無駄にポジティブで明るい目黒円役でみんなを楽しませた間宮。父親のコネでイベント会社に就職した目黒はみんなに仕事で認めてもらおうとするが、空回りばかり。ともすればうざキャラになってしまいそうだが、間宮の好演でその一生懸命さが微笑ましく思えた。

ちょっとやんちゃな役も難なくこなすのが間宮だ。水球に打ち込む不良高校生たちの青春を描いた「水球ヤンキース」(フジテレビ系)では、顧問に恋する眩しいくらい真っ直ぐな千秋亮を演じた間宮。千秋はお調子者だがいじめられた過去があり、時折その影をのぞかせた。どちらかといえばマイルドなヤンキーだった千秋に対し、「ナンバMG5」(フジテレビ系)で演じた難破剛は千葉最恐のヤンキー。だが、実は家族には秘密で、高校では真面目に勉強しているという二面性を持った役だ。まさに、どんな役もこなす間宮にぴったりの役柄であり、ヤンキーと普通の高校生という2つの顔を見事に演じ切った。

ここまで紹介したのは一人の人間が演じているとは到底思えない多彩な役柄だが、間宮はそのどれも魅力的に演じて見せる。次はどんな役を演じてくれるのか、ワクワクさせてくれる唯一無二の役者だ。次に「真夏のシンデレラ」で演じるのは、一流の大学を卒業後、大手建築会社に就職した水島健人。優しすぎるが故に、有名な建築家である父親の期待に応えるべく夢を諦めた過去を持っている。そんな彼は友人たちと出かけたバカンスでヒロインの蒼井夏海(森七菜)と出会い、心境に変化が現れるとのこと。この夏、再びお茶の間の視聴者をドキドキさせてくれるであろう間宮の演技を楽しみに待ちたい。
■文/苫とり子