MBS・TBS系列全国28局にて放送・配信中のアニメ「呪術廻戦」(毎週木曜夜11:56-0:26ほか、TBS系/ABEMA・ディズニープラス・Huluほかにて配信)の第2期15話(第39話) 「揺蕩-弐-」が11月2日に放送された。今話では特級呪霊・陀艮(CV.三宅健太)との戦いを通し、かつて五条悟(CV.中村悠一)さえ倒した伏黒甚爾(CV.子安武人)の実力が改めて浮き彫りにされた。呪術師と呪霊の等級関係は、呪術師の方が一階級強い並びになっているが、甚爾はこれに照らし合わせるとどの等級の強さになるのか。作中の描写から考えてみたい。 (以下、ネタバレを含みます)
オガミ婆の降霊術で生き返ったかに見える甚爾だが、降ろされたのは“甚爾の肉体情報”だけであり、そこに魂はない。求めるのは強者との戦いで、その本能が向かわせたのが七海健人(CV.津田健次郎)たちと陀艮の戦いの場であった。領域に侵入すると、七海たちには目もくれず、陀艮だけを標的と定める甚爾。七海によるその後のシーンでの推量を借りるなら、陀艮の力は漏瑚(CV.千葉繁)より数段劣る。しかし、それでも天災への恐れから生まれた陀艮は特級呪霊の中でも上位の存在であることは間違いない。攻撃的な術式を持っていることから、おそらく花御(CV.田中敦子)よりも強いだろう。しかし、甚爾はそんな陀艮を一蹴して祓ってしまった。
呪術師と呪霊の等級関係は、呪術師のほうが一階級強い並びになっている。二級術師なら二級呪霊に勝って当たり前、二級術師なら一級呪霊に近い実力を持っている。つまり陀艮を1人でいとも簡単に祓った甚爾の戦闘力は、少なくとも特級術師と同格ということだ。陀艮は伏黒恵(CV.内田雄馬)との領域の押し合いにより術式の必中効果を封じられていたが、仮にそうでなかったとしても、甚爾は七海が言ったように、「触れられたと感じたら片っ端から叩き落す」やり方で死累累湧軍(しるるゆうぐん)を打ち破っていただろう。これまで見せてきた甚爾の反射速度はそれほどのものだ。
今回、漏瑚との対決はならなかったが、もし戦っていたら両者のどちらが勝っていただろうか? 漏瑚には必中の領域展開・蓋棺鉄囲山(がいかんてっちせん)がある。生前であれば格納呪霊に領域対策の呪具くらいは持っていそうではあるが、今の甚爾ではさすがに勝ち目はなさそうか…。しかし、それでも“甚爾であれば”と可能性は感じずにはいられない。何より、イチ甚爾ファンとしてはそう思いたいところだ。
なお、甚爾はその場に近付く漏瑚よりも、恵を強者として次のターゲットにした。これは特級呪霊の漏瑚より恵のポテンシャルに反応したということかもしれない。かつて宿儺(CV.諏訪部順一)は禪院家の相伝術式・十種影法術を持つ恵に「宝の持ち腐れ」と嘆かわしく言葉を向けている。恵はどのような手段で最強のフィジカルギフテッドと戦うのか。今後の2人の対決に注目したい。
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