橋本環奈“円”を追い詰める警視庁のキャリア 湯川班との結束が強まりXも暗躍する第5話<トクメイ!警視庁特別会計係>

2023/11/14 11:59 配信

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橋本環奈“円”を追い詰める警視庁の狡猾な悪質キャリア(C)カンテレ

橋本環奈主演のドラマ「トクメイ!警視庁特別会計係」(毎週月曜夜10:00-10:54、フジテレビ系)。11月13日に放送された第5話は、いつになく全編シリアスなテイストが目立った。重大事件がきっかけで万町署全体の絆が深まったことで、“湯川班”がより物語の核心に迫る結果に。さらに随所で見られる怪しい描写に、「謎の脅迫者X」の正体についてもSNSでも憶測を呼んでいる。(以下、ネタバレを含みます)

「トクメイ!警視庁特別会計係」とは


同作は、経費から事件解決の糸口を見つける新しい警察エンターテインメント。緊縮財政を強いられた警察の本庁から、“特別命令(トクメイ)”を背負って派遣された特別会計係が橋本演じる一円(はじめまどか)だ。

経費において一円のズレも許さない几帳面な性格の円。周囲から「疫病神」と呼ばれるほどの“凶運”を持つ円が、沢村一樹演じる湯川哲郎をはじめとしたひと癖もふた癖もある個性豊かな刑事たちとともに、“お金”の面から事件解決に迫っていく。さらに警務課長・須賀安吾を佐藤二朗、上司である副署長・中塚文雄を鶴見辰吾が演じ、脇を固める。

警察の機密情報を人質にとったサイバー犯罪


細かいタクシーの使い方に円が怒っていたある日、万町署のPCがすべて異常な動作を始める。真っ赤に光った画面に表示されていたのは、0時までに身代金5億円を支払わなければ万町署の機密情報を流出させるというメッセージだった。

コトは警察全体の信用にも関わることであるため、警視庁のキャリアが指揮を執ることに。しかしやってきた日下部管理官(浅利陽介)は、どうも円と因縁がある様子。どこからか万町署の人間からリストラ者が出るかもと聞いていた藤堂さゆり(松本まりか)と中西翔(徳重聡)は進んで手伝いに出向くが、円はいつになく強い言葉でそれを引き留めようとする。ただ真意が掴めないため、日下部もさゆりたちも止めることはできない。

それどころか、日下部は「万町署の皆さんはご存じなんですか?君が本庁で仕事も居場所もなかったカゴのなかの小鳥だったこと」と円の過去を暴露。「くれぐれも邪魔だけはしないでくださいね。小鳥ちゃんになるのはもう嫌でしょう?」と嫌味な一言を残して去る日下部に、円は言葉ひとつ返せないでいた。

ところが、捜査費用は所轄持ち…という理由で、問題が発生した。日下部率いる捜査本部が、湯水のように高額な請求を送ってくるのだ。なかには「システム保守運用代として」という意味不明な但し書きで50万円という法外な請求書も紛れ込む。これにはさすがの円も黙っていられないようで、「クソカベ~!」と鬼の形相で走り出す。

糾弾に向かった円だったが、相手は余裕の態度を崩さない。「ピーチクパーチクさえずらないでください!黙って指示されたタイミングで指示された金額を払えばいいんだよ。お前は、私のATMなんだから」あまりにも理不尽な言葉を、止める者はいない。

実は日下部は、「所轄殺し」のあだ名を持つ悪質なキャリアの1人。捜査には適度に所轄の人間から手を借り、捜査のミスがあればすべて所轄の人間に押し付けることでキャリアに傷をつけないという手法を用いてきたのだ。

それどころか円が“カゴのなかの小鳥”状態になった原因も、日下部にあった様子。本庁在籍時、日下部が行っている捜査で複数の不正な請求があった。円は横領を疑って証拠を集めていたが、それに勘づいた日下部が先手を打ったのだ。「円が経費を支払わないことで、捜査に遅れが出ている」と上層部に訴えたことで、円の信用は失墜。窓際部署に追いやられることになったという。

「管理官は、自分の利益のためなら手段を選ばない人間です。だから…湯川さんたちには関わらないでほしかったんです」と湯川班の面々を心配する円。しかし一連の話を聞いた湯川は、「だからお前はダメなんだよ!ダメだと言われてダメだと思ってるうちはダメだ!」と意味深な言葉を残して立ち去ってしまう。