平成初期を代表する青春群像ドラマ「あすなろ白書」と「若者のすべて」のBlu-ray BOXが12月6日に発売された。両タイトルともに初となるBlu-ray BOX化を記念して、YouTubeチャンネル「ポニーキャニオンVIDEO」が両作の発売を記念して名シーンを振り返るPVを公開した。いまや大スターとなった名優たちのファッションやヘアスタイルが、当時の空気感を思い起こさせる。
「あすなろ白書」は、石田ひかりと筒井道隆のW主演で1993年10月クールにフジテレビ系で放送された、柴門ふみ原作・北川悦吏子脚本の“月9”青春ドラマ。男女5人の友人グループ「あすなろ会」の面々が、初めて本当に人を愛し、苦い経験もしながら、大人への階段を上っていく姿をノスタルジックに描いた作品だ。木村拓哉、鈴木杏樹、西島秀俊ら豪華俳優陣が集結した。
一方の「若者のすべて」は、萩原聖人主演で1994年10月クールにフジテレビ系で放送。岡田惠和の脚本で、川崎の下町を舞台に22歳の6人の男女が希望と挫折の狭間で生き抜く姿が描かれた。こちらも、木村拓哉、武田真治、鈴木杏樹、深津絵里、遠山景織子という豪華キャストが勢ぞろいしている。
またそれぞれのPVも2作同時にYouTubeで公開された。「あすなろ白書」のPVで注目すべきは、当時社会現象になった“あすなろ抱き”の名シーン。木村演じる取手が石田演じるなるみを後ろから抱きしめる姿が、大きな話題になった。対して「若者のすべて」のPVでは、巷で大流行するなど当時話題を呼んだ出演者のファッションやヘアスタイルが垣間見られる。
■あすなろ白書 あらすじ
なるみ(石田ひかり)は念願の大学に無事合格し、入試の時にシャープペンシルを貸してくれた掛居(筒井道隆)や取手(木村拓哉)、星香(鈴木杏樹)、松岡(西島秀俊)らとあすなろ会を結成した。
なるみは花火の時に掛居にキスをされてから、どんどん彼にひかれていく。ある夜、掛居のバイト先に弁当を持ってたずねるが、そこで見たものは掛居を迎えにきたトキエ(黒沢あすか)の姿だった。彼女がいても“好き”と真正面からぶつかるなるみは、トキエの嫌がらせにも負けない。
愛情の薄い家庭に育ったせいか、自分を押し殺した生き方しかできない掛居にとって、なるみは素直で新鮮だった。そしてトキエとやっと別れたその足でなるみに会いに行き、2人はやっと結ばれしあわせいっぱいの日々を送る。が、なるみの一生懸命さが時には掛居を束縛するようになり、2人の間に亀裂が入り始める。クリスマスイブも掛居との行きちがいから、取手と関係を持ってしまい別れが決定的になる。
そんな矢先、松岡が交通事故死、掛居は京大を受け直す為に京都へ、取手は海外へ、星香は死んだ松岡の子を身ごもり神戸の実家へとそれぞれ旅立っていく。こうしてあすなろ会はバラバラになり、4年の月日が流れた…。
■若者のすべて あらすじ
この物語は、京浜地区のある街を舞台に、若者達が希望と挫折の狭間で生き抜く姿を描いたものである。
彼らは、高校時代、同じバス停で、同じバスを待ち、同じ朝もやの中でたたずんでいた仲間達だ。それぞれが、別々の夢をもち、違う道に進み、やがてぶちあたる社会の壁。絶望、裏切り、別れ。工場の排煙で薄暗い街で、22歳の夢と傷みが交錯する。誰もが心に抱えている苛立ちや、憎しみや、怒りを、彼らは押し隠すことなく、さらけ出してくる。
「俺たちは、傷つくために生きているのか、生きるために傷つくのか」そんな答えも出せないまま、彼らは、今を全力疾走する。そこにあるのは、熱く激しい若者の生きざまだけだ。自分が“不良”と呼ばれる理由も、“不良”でいる意味もわからない。けれど“不良”が社会のしがらみから自由であるというなら、それでいいと思う。体制にただ埋もれているだけでは、決して見えてこない、決してつかめない何かがあるはずだから…。
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