現役アイドルが本気で描いたアイドル恋愛もの、と話題を呼んだNMB48・安部若菜の作家デビュー小説を実写化したＢＳ松竹東急(全国無料放送・BS260ch)のドラマ「アイドル失格」(毎週土曜夜11:00-11:30)。華やかな活動の裏側で、孤独を抱えるアイドルと彼女を応援するファンとの恋と成長を描く本作で、主人公のアイドル・小野寺実々花をNMB48の山本望叶が演じる。「同じアイドルだからこそ、共感できるところばかり」という実々花役について、山本に話を聞いた。
――まずは、本作への出演が決まったときの気持ちからお聞かせください。
ただただうれしかったです。原作が安部若菜ちゃんの小説だし、まずは安部先生の顔に泥を塗らないように頑張らないといけないな、とも思いました。出演が決まる前から原作を読んでいたんですけど、アイドルだからこそ書ける内容で共感できるところが本当に多くて。アイドル側の目線はもちろん、もともと私もアイドルのファンだったところから始まっているので、ファン目線でも「分かる！」と思うところばかりでした。
――演じる実々花は、グループ不動のセンター。アイドル活動はもちろん、その裏で理想と現実のギャップに悩んだり、孤独を感じていたり。思い悩む姿も赤裸々に描かれていますね。
夢に向かって頑張るとか、アイドルにはキラキラしているイメージがあると思うんですけど、それは本当に一部だけ。メンバーと自分を比べて落ち込んだり、進路のことを悩んだり。
でも、ステージに立つときだけはそういったことを全部忘れてキラキラのアイドルでいる、という実々花の気持ちがめちゃくちゃ分かるんですよね。たくさんの葛藤があって必死にもがきながら頑張っている姿、というのはすごくリアルだなと思いました。
私もキラキラしたアイドルになりたくて夢をかなえたけど、やっぱり大変なこともたくさんあって。でも、やっぱりステージでは笑顔を見せたいと思っているので、共感しかない！という感じです。
――特にこだわって演じているところはありますか。
実々花は、弱音や本音を吐かない女の子。誰にも自分を見せない、すぐ消えちゃいそうな儚さがあるなと思ったので、その儚い雰囲気を出せるように意識しています。メイクも普段よりちょっと薄めで、儚く清楚に。見た目からも実々花らしさを出せたらいいなと思っています。
でも、どのシーンでも実々花の気持ちがすごく分かるので、演じやすいというか。あまり作りこまずにいつもの自分を出していることが多いかもしれません。表では弱さを見せずに頑張るタイプ、というのも自分と似ているんですよ。
監督からも自由にやりやすいようにやってみて、と言われることが多いので、まずは自分で考えたように演じてみて、そのあとに指示をいただくことがあればそれに応えて、という感じです。
――難しさを感じるところは？
実々花は、自分の思ったことを1回飲み込んでから発言することが多いので、そこが難しいですね。私も思ったことをすぐに口に出すタイプではないので、共感できるところではあるんですけど、演じるとなるとまたちょっと違う感覚があって。共演者の方とのやり取りから“間”みたいなものを勉強させていただいています。
あとは、私は普段関西弁なんですけど、実々花は標準語なので、そこにも若干苦戦しています。気持ちが入ると、つい関西弁のニュアンスが出ちゃうんです。
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