NHK Eテレでは、落語の楽しさと魅力を分かりやすく伝えるバラエティー「落語ディーパー!~東出・一之輔の噺(はなし)のはなし~」を4回にわたって放送(7月31日、8月7日、21日、28日、夜11:00-11:30)。
3回目の8月21日(月)の放送では、古典落語の一つ「お菊の皿」を題材に、東出昌大と真打ち・春風亭一之輔、二ツ目・柳亭小痴楽、柳家わさび、立川吉笑と落語研究会出身の雨宮萌果アナウンサーが落語トークを繰り広げる。今回、一之輔にインタビューを行い、収録を終えた感想や番組の見どころなどを聞いた。
――東出さんとの共演は初めてと聞きましたが、一緒に収録していかがでしたか?
予想をはるかに上回るいい人でした(笑)。しゃべりやすいし、真面目だし。(落語に)興味を持ってくれているのは、うれしいですね。ああいう方に「落語が好きなんです!」って言ってもらえると、落語を見る目が違ってきますしね。
――この番組は、どういう内容ですか?
まず、東出さんをはじめみんなで興味のある面白そうな古典落語の演目を選んで、現代にも通じるエンターテインメント性とか、生きていくための人間のテーマなどから「この落語を知っておきたいよね」という4本にしぼりました。落語家同志「こういうところが好き」とか、「この登場人物がいいよね」とか、「この人物を演じる時は誰をモデルにしてやっているか」とか、「この言葉が好き」とか、演じる側の視点からの深い話もしています。それから、各回、番組の最後に落語を一席披露します。僕は8月21日(月)放送の回で「お菊の皿」を約10年ぶりにやりました。あのはなしは、もうやらないと思います(苦笑)。
――番組タイトルに“ディーパー”が付いているんですが、ちょっと深い部分にも踏み込んだ感じですか?
そうですね。「超入門!落語THE MOVIE」('16年、NHK総合)でやっていた演目も取り上げているんですが、「演じ手(落語家)ってこういうことを考えているんだな」、「意外と物を考えて話しているんだな」ということを知っていただければと思います。
――このような試みは、地上波ではこれまであまりなかったと思うのですが…。
あまりないですね。大胆ですよね! ばくちに近いです(笑)。普段しゃべっていて、僕ら落語家同士ってあまり芸談をしないんです。飲みながらだったら、どちらかというとふざけた話とか、くだらない話とか。落語っていうのは個人の芸なので、あまり腹の内を明かさないというか。真剣に話さないんです。聞かれないと話さないというか。お互い、腹を割ってしゃべらないですね。
しゃべったとしても、酔っぱらって夜中の3時過ぎとかにね(笑)。次の日に何も覚えていないということはよくあります。なかなか、しらふで落語家と落語についてしゃべることはないので、僕としては後輩の話とかも聞けて面白かったです。
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