土屋太鳳、人付き合いで大切にしている“5つのコト”を明かす「小学生の頃から変わっていない、単純で基本的なこと」<マッチング>

2024/02/14 08:30 配信

映画 インタビュー

「花子とアン」を演じたからこそ「まれ」に繋がった

土屋太鳳撮影=梁瀬玉実


——役作りのための会話などで、監督や金子さん、佐久間さんと現場でコミュニケーションを取る場面なども多くあったと思うのですが、土屋さん自身の人付き合いのコツ、みたいなものがあれば教えてください。

質問をいただいて改めて考えてみると、私の人付き合いの感覚は小学生の頃から変わっていない気がします。単純で基本的なことしかないのですが、あいさつをすること、感謝を伝えること、嘘をつかない、噂話をしない、目の前の今を大切にする、この5点は常に意識してきました。

コツというよりは「心がけていること」に近いので、この5点で人付き合いがスムーズになるかどうかと考えると質問の答えになっていないかもしれません。でも少なくとも、大切な友人たちと時間を積み重ねてくることが出来たと思います。

演技の仕事では作品ごとに人間関係がまるっきり変わるので、分かり合えた頃にクランクアップになってしまいます。なので、クランクアップ近くになるとものすごく寂しくなってしまうのですが、それを「次の再会へのスタート」として前向きに捉えるためにも先程の5点を大切にしています。

——土屋さんは2008年から約30本の映画に出演されています。“この作品に出会えたからこそ、この壁を乗り越えられたからこそ、今の自分がある”というような転機になった作品があれば教えてください。

おおげさでなく、全部です。どの作品に出会えなくても今に繋がっていないと思うので、全部の作品と役が、私にとって忘れられない存在です。でも、特にという点で挙げるなら、「花子とアン」と「人狼ゲーム ビーストサイド」の2つです。

なぜ2つかと言うと、「花子とアン」の後半の撮影時に「人狼ゲーム」を同時に撮っていたからなのですが、「花子とアン」で生命を育む展開の撮影時期に「人狼ゲーム」では友人の命を奪わなければならず、気持ちの切り替えという点でも難しかったですし、「人狼ゲーム」の撮影期間が10日程しかなかったこともあり、体力的にも大変でした。ですが、その時期を乗り越えて「花子とアン」を演じたからこそ「まれ」に繋がったと思います。

花子とアン」で役として50代まで演じるのは初めてでしたし、反響も大きく、貴重な経験になりました。大学の友人と京都旅行に行った時に祇園のお店でお買い物をしていたら、店員さんが「今日の朝ドラすごく良かったのよ、ももちゃんという女の子がすごく良くてね」とお話してくださって、あまりにもうれしくて思わず「あ、私ももです。」と言ってしまったんですけど、すごく喜んでくださって…。そういった反応をいただくようになった最初の作品が「花子とアン」だったなと思います。

土屋太鳳撮影=梁瀬玉実