「うさぎと亀~桜の樹の下で~」では、愛川千代(市原悦子)が給食のパートをしている小学校で人員削減が行われることとなり、千代は同僚で幼なじみの森島多恵(淡路恵子)に仕事を譲って辞める。その後、千代は仕事探しに奔走するのだが、64歳で学歴も資格もない彼女を雇ってくれるような場所を見つけることができずにいた。そんな中、河川敷で焼死体が見つかる。遺留品などから、多恵の娘婿・大場文彦(萩原流行)の可能性が高いことがわかり――。
「うさぎと亀2-川の流れのように-」では、千代が通う“ちぎり絵教室”の生徒・盛田宏子(李麗仙)が何者かに殺される。そこで、宏子と仲が良かった給食調理員の同僚・菊池亜希子(戸田恵子)の叔母・花井房枝(草笛光子)に話を聞きに行く千代。その後、裏で高利貸しをしていた宏子と亜希子の家の間で、金にまつわるトラブルがあったことがわかるのだった――。
「雨やどりの恋~うさぎと亀より~」では、千代が家の前の軒先で怪我をしている男・平田紀彦(忌野清志郎)を見つける。そして、借金取りに追われているという平田を匿ってあげる中で、次第に恋心を抱き始める千代。しかし、平田を追っている女・三宅奈々(小西美帆)によると、彼は以前小さな証券会社の社長をしており、多くの客を詐欺のような手口で騙していたというのだ。さらに千代は、奈々の母が平田に騙されたことで自殺してしまったことを知るのだった――。
市原が主演を務める同シリーズ。「うさぎと亀~桜の樹の下で~」の終盤で描かれるカーアクションシーンは特に圧巻で、「雨やどりの恋~うさぎと亀より~」に出演する忌野のシリアスな演技や、市原との“雨の中のラブシーン”など、見どころのあるシーンが多数盛り込まれている。
「松原完治 お金ちょうだい致します」では、消費者金融の営業所所長の崎山(上杉祥三)が殺される事件が発生し、特別税金徴収員の松原完治(橋爪功)は事件に興味を抱く。そんな中、松原は税金を滞納していた丸田(美木良介)の店を訪れ、常連客の宇田(山田吾一)と出会う。宇田は、娘の寿子(高橋花衣)が自殺した原因を探るために上京したという。その後、松原は“寿子が借金のために崎山に体を奪われた”という事実を知り――。
「通いの天使 介護ヘルパー・田野倉滋子」では、介護保険事務所に勤める介護ヘルパーの田野倉滋子(三田佳子)が、東京の郊外に一人息子の花岡哲夫(布施博)と暮らす痴呆症の老人・花岡らん子(淡路恵子)の介護を行うことになる。ところが、この花岡家にはなにやら秘密めいたものがあり、次第に滋子の身にも危険が迫っていく――。
本作の脚本を務めるのは、日本文芸大賞脚本賞や放送文化基金賞脚本賞の受賞歴を持つジェームス三木。先の読めないストーリー展開はもちろん、三田や淡路らによる迫真の演技も見どころの一つとなっている。
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