――侑里というキャラクターはどのように作り上げていったのでしょうか。
視聴者の方の中には、傷ついた過去やトラウマがある方もいらっしゃると思うのですが、侑里もそういったものを抱えながら、人との出会いや優しさに触れて、少しずつ変化していく。そんな姿をお芝居で表現できたらと考えています。
撮影をしていると“これは正解なのかな?”とか“こういう演じ方でいいのかな?”と悩む瞬間もあったのですが、 “ドラマは一人で作っているわけじゃないんだな”と改めて強く実感しています。
例えば、侑里の部屋はインテリアがすごくすてきなのですが、初めてセットに入ったときに“やっぱりこの人は一人で生きていこうとしていたんだな”と切なさを感じさせるような部屋を美術部さんが作ってくださっているんです。あと、志らくさん演じるお父さんとの病室のシーンでも、お父さんが事故に遭う前に経営していた洋食店「本宮亭」が雑誌で紹介された時の切り抜きが丁寧に作り込まれていたり。
自分自身で考えて演じるというより、現場でスタッフの方々が侑里というキャラクターを一緒に作っていってくださるので、自分が迷った時でも現場に行くと自然と侑里ができていく感覚がありました。
――ジョンヒョプさんと共演して感じた俳優としての魅力や、撮影の裏話があれば教えてください。
すごく足が速いんですよ! 昨日も(ジョンヒョプが)走って来るシーンを撮影していたのですが、あまりの速さにびっくりしちゃって(笑)。
自分の中ではすごく早く走っているつもりだったのですが、簡単に追いつかれてしまって…歩幅が違うからなのかなと思ったのですが、そういうことではなく元々の脚力が違ったみたいです(笑)。
パワーがあってエネルギーに満ち溢れている方なのですが、すごく繊細な部分も持ち合わせていて。その繊細さがお芝居の機微にも現れているなと感じますし、感情のフックをたくさん作ってくださる瞬間がたくさんあって、本当に感謝しています。
――今回、ジョンヒョプさんが日本のドラマに参加する姿を近くでご覧になって、ご自身も外国語の作品に参加したい気持ちが高まったりしたのでしょうか?
どうですかね…外国語のせりふは難しいですからね。「VIVANT」(2023年、TBS系)の時もモンゴル語を少ししか話していないのに、すごく大変だったので…。
そう考えると、知らない言語で一からせりふを覚えて、そこに感情を乗せてお芝居されているジョンヒョプさんはすごいなと。心からリスペクトしています。
私はみんなで一つの作品を作っていくことが好きなので、国内国外問わず、今後もいろんな方と出会えたらいいなと思っています。
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