<薬屋のひとりごと>猫猫が明かす実父への複雑な思いとは? 最終回を迎え「ロスになりそうなくらい寂しい」「2期も楽しみ」の声多数

2024/03/26 16:19 配信

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アニメ「薬屋のひとりごと」第24話が放送(C)日向夏・イマジカインフォス/「薬屋のひとりごと」製作委員会

日向夏のライトノベルをアニメ化した「薬屋のひとりごと」(毎週土曜深夜0:55-1:25、日本テレビ系/ABEMA・ディズニープラス・Hulu・Leminoほかにて配信)の第24話が3月23日に放送された。ついに最終回を迎えた本作だが、続編となるアニメ第2期の制作が決定。2025年に放送されることが番組内で発表され、視聴者からは寂しさと期待が入り混じった声が上がっている。(以下、ネタバレを含みます)

「薬屋のひとりごと」とは


同作は、日向夏の小説を原作とする後宮謎解きエンターテインメント。小説は「ヒーロー文庫」(イマジカインフォス)より刊行中で、「ビッグガンガン」(スクウェア・エニックス)および「サンデーGX」(小学館)でのコミカライズも展開されており、シリーズ累計2400万部を突破。中世の東洋を舞台に、「毒見役」の少女・猫猫が宮中で起こるさまざまな難事件を次々に解決する姿を描く。

TVアニメは長沼範裕監督(「魔法使いの嫁」や「劇場版 弱虫ペダル(2015)」など)のもと、TOHO animation STUDIOとOLM(「オッドタクシー」や「古見さんは、コミュ症です。」など)がタッグを組みアニメーション制作を担当。CVは猫猫役を悠木碧、壬氏役を大塚剛央が務める。

羅漢が身請けした緑青館の妓女は…


猫猫と羅漢(CV:桐本拓哉)による親子対決の結果は、猫猫の勝利に終わった。愛した鳳仙(CV:桑島法子)の忘れ形見である猫猫をどうしても手に入れたかったが、負けたからには仕方ないと、猫猫に言われた通り、緑青館の妓女を身請けすることにした羅漢。やり手婆(CV:斉藤貴美子)からは「好きなのを選んでいい」と言われるが、鳳仙と猫猫以外の人間はすべて碁石にしか見えない羅漢にはどうでも良かった。

だったら、自分に良くしてくれた梅梅(CV:潘めぐみ)に一矢報いよう。そう思い、彼女の手を取ろうとしたが、梅梅は「選ぶならちゃんと選んでくださいね」とおもむろに大きな窓を開ける。どこからか、風に乗ってわらべ歌が羅漢の耳に届く。焦ってやり手婆が窓を閉めようとした瞬間、何かに気づいたように外へと飛び出していく羅漢。その馴染みのある声は、鳳仙のものだった。

猫猫が枯れても美しい青薔薇を贈ってきた意味を羅漢はようやく理解できた。もう会えないと思っていた。けれど、離れの建物に入ると、そこにはずっと会いたくて仕方がなかった鳳仙がいた。ふらふらと鳳仙に近づき、「この女で頼む」と羅漢はやり手婆に告げる。梅毒にかかった鳳仙は体はやせ細り、花は落ちている。だが、羅漢の目には以前と変わらぬ美しい鳳仙の姿が映っていた。それは彼が相貌失認だからなのか。羅漢にとってはどんな彼女も美しいからなのかは、わからない。羅漢は感極まり、涙を流しながら鳳仙に笑顔を向ける。そのくしゃくしゃな表情に初めて彼の人間味を感じられた。

以前のように碁を打ち合う2人の姿を見て、梅梅は「姐さん… 最初から素直になっていればよかったのに どうして もっと早く…」と泣き崩れる。梅梅は人知れず羅漢を思い続けてきた。けれど、同時に2人に幸せになってほしいと願っていたのだろう。羅漢が鳳仙を身請けすると決めた今、彼女の気持ちを思うと胸が痛む。

アニメ「薬屋のひとりごと」第24話より(C)日向夏・イマジカインフォス/「薬屋のひとりごと」製作委員会