「SAND LAND: THE SERIES」(ディズニープラス「スター」オリジナルシリーズ)の第8話が3月27日に配信され、天使の勇者・ムニエルを演じる村瀬歩の実力がキラリと光るシーンがあった。(以下、ネタバレを含みます)
同作は、世代や国境を越えて愛される「DRAGON BALL」「Dr.スランプ」の生みの親である鳥山明さんの珠玉の短編を原作に、「機動戦士ガンダム」や「ラブライブ!」シリーズといった多くの人気作品を手掛けてきたサンライズ、TVアニメ「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズのオープニング映像や「ポプテピピック」などで注目されたアニメーションスタジオ・神風動画、ハイクオリティーな3DCGアニメーションを得意とするANIMAの3社が制作しているアニメーション。
2023年夏に映画として劇場公開されたが、そこでは描ききれなかったカットや原作の名シーンを追加し、「悪魔の王子編」として構成。さらに本シリーズのために考案した新たな物語「天使の勇者編」を加えた全13話が順次配信される。
3月27日に配信された第8話では、フォレストランド軍の陰謀を阻止するためレジスタンスのアン(CV:小松未可子)に協力することにした保安官のラオ(CV:山路和弘)、悪魔の王子・ベルゼブブ(CV:田村睦心)、ベルゼブブのお目付け役の魔物・シーフ(CV:チョー)は、フォレストランドに足を踏み入れる。
その後、ラオらはレジスタンスのメンバー・ランゴ(CV:上田燿司)らからジャム国王の処刑が翌日に執行されることを聞かされた上、レジスタンスはジャム国王の復権のために戦っていることを知る。4人は国王を助け出すべく、急ぎ首都を目指す。その様子を、ブレッド大将軍(CV:玄田哲章)と勇者・ムニエル(CV:村瀬)が監視ドローンを通して見ていた。
変装して首都に入った4人は、二手に分かれて行動することに。ベルゼブブとアンは国王を救出するため処刑が行われる中央広場へ向かい、ラオとシーフはアクアニウムを奪還するため王宮に潜入。うまく王宮に入り込んだラオとシーフはアクアニウムを盗み出すことに成功するが、台座からアクアニウムを取り上げた瞬間に警告音が鳴り出したため、一目散に出口を目指す。王宮を逃げる中、2人の前にブレッド大将軍が立ちはだかる。
一方、ベルゼブブとアンは処刑場に入ってきた瞬間に国王を助け出そうとスタンバイ。アンの合図で国王の元へ走り出したベルゼブブは、いきなり雷のような電撃に襲われる。間一髪で避けたベルゼブブの前に、ムニエルが姿を現す。
今回は、ムニエル演じる村瀬の細やかで丁寧な芝居がキラリと光る場面があった。クーデターを起こしたブレッド大将軍とムニエルは、民衆に“逆賊である国王を追いやった正義のヒーロー”というイメージを植え付けており、処刑直前にはムニエルが民衆の前で“芝居がかった”スピーチを披露するのだが、そのスピーチのシーンにおいて、村瀬は正義漢らしい透き通った声と凛とした芝居で民衆の心をつかむ芝居を披露しながら、どこかうそ臭くも感じるニュアンスを内包させる演技をしてみせた。
さらに、「勇者としては心苦しい」と嘆いた後で「処刑することを決断した」と宣言する場面では、本性が垣間見えるムニエルの表情に合わせた“意地の悪さ”を芝居と声色で表現。スピーチという掛け合いではないシーンながら、芝居でさまざまな表情を作り出してキャラクターの心情を詳らかに表しており、ムニエルの腹黒さと共に真逆のベルゼブブとのギャップも生み出した。
そんな第8話も続きが気になる終わり方で終わったことから「めちゃ良いところで終わったので早く9話が観たい」「いいところで続くのよー」「あっちゅう間の第8話」「オモロイなぁ」など、次回が待ちきれないという声がSNSに上がっている。
「SAND LAND: THE SERIES」は、毎週水曜にディズニープラスのスターで世界独占配信中。次回第9話は4月3日(水)に配信される。
◆文=原田健
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