春ドラマで活躍の今田美桜、川口春奈、篠原涼子、松本まりか 無料で見られるTVer「俳優特集」のオススメ作品をピックアップ

2024/04/10 19:00 配信

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現在TVerにて、今田美桜、川口春奈、篠原涼子、松本まりか、瀬戸康史、長谷川博己の出演作品約40作品が無料で配信中(C)TVer

民放公式テレビ配信サービス・TVerにて、「俳優特集」が3月8日より開始された。今回は今田美桜川口春奈篠原涼子松本まりか瀬戸康史長谷川博己の出演作品、合わせて約40作品が無料で配信されている。その中から女性陣のおすすめ作品を数本ピックアップし、改めてその魅力を紹介する。

今田美桜の振り幅の大きさが垣間見える2本

【写真】春クールドラマでは「花咲舞が黙ってない」で主演を務める今田美桜(C)TVer


2014年・2015年に杏主演で放送され、大ヒットを記録した池井戸潤原作のドラマ「花咲舞が黙ってない」(TBS系)。待望の新シリーズが4月13日よりスタートし、杏からバトンを引き継いだ今田美桜が、銀行内での不祥事や理不尽な習慣に立ち向かう主人公・花咲舞を演じる。

2025年前期の連続テレビ小説「あんぱん」(NHK総合)で念願だった朝ドラヒロインに抜擢されるなど、目覚ましい活躍ぶりを見せている今田。そんな彼女の高い演技力が世間に注目されたきっかけが、2019年の「3年A組ー今から皆さんは、人質ですー」(日本テレビ系)だ。菅田将暉扮する高校教師・柊一颯が生徒たちを監禁した10日間を描く同作で、今田が演じたのはスクールカースト上位に君臨する女子生徒の諏訪唯月。読者モデルとして活躍する唯月が柊に追い詰められる中、自身の気持ちを吐露する場面で見せた今田の泣きの演技が大きな話題となった。

目力が強く凛とした雰囲気を持つ今田は、しっかり者で勝気な役を演じることが多い。そんな今田は1992年にも石田ひかり主演でドラマ化された人気コミック原作のドラマ「悪女(わる)~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~」(日本テレビ系)で新境地を開拓した。同作は、今田演じるポンコツだけどポジティブな新入社員・田中麻理鈴(マリリン)が図らずも周囲に影響を与えていくストーリー。現代社会の働き方に風穴を開けていく痛快さもさることながら、観る人を自然と笑顔にする今田のくるくると変わる表情やコミカルな動きも見どころだ。そこから、さらに演技の幅を広げている今田の最新作にも期待したい。

デビュー15周年・川口春奈の初期作品をピックアップ

TVer「俳優特集」川口春奈(C)TVer


4月19日よりTBSの金曜ドラマ枠でスタートとなるのは、川口春奈主演の「9ボーダー」。本作は、川口、木南晴夏、畑芽育演じる19歳、29歳、39歳と、各年代のラストイヤー(=9ボーダー)を迎えた3姉妹が自分の生きる道を模索するヒューマンラブストーリーだ。しっかり者の次女・大庭七苗を川口が演じる。

2009年に「東京DOGS」(フジテレビ系)で俳優デビューを果たし、今年で15年目を迎える川口。今回の俳優ドラマ特集では、初期の作品がピックアップされており、その一つが2011年の「桜蘭高校ホスト部」(TBS系)だ。このドラマで川口は連続ドラマ初主演を務め、借金返済のために女子高生ながら男装し、名門校・桜蘭高校のホスト部に入部する主人公の藤岡ハルヒを演じた。ホスト部のメンバーには山本裕典、大東俊介、千葉雄大、竜星涼らイケメン俳優が勢ぞろいしており、彼らとドタバタ劇を繰り広げる川口。どちらかといえば、クールで落ち着いた役が多い彼女としては少々珍しいコメディ演技にも注目したい。

同じくラブコメディで川口が魅力を放ったのが、「着飾る恋には理由があって」(TBSテレビ)。同作で川口が演じた真柴くるみは、企業の広報で“インフルエンサー”という今どきのキャラクターだ。芯の強さを感じさせる川口の演技は、キラキラとした華やかな職業の裏にある地道な努力に光を当てた。シェアハウスの同居人である駿(横浜流星)と、憧れの上司・祥吾(向井理)との三角関係も見応えがあり、くるみの切ない心情を映し出す川口の繊細な演技が大いに生かされている。

篠原涼子が好演した魅力あふれるキャラクターたち

TVer「俳優特集」篠原涼子(C)TVer


4月12日よりスタートとなるドラマ「イップス」(フジテレビ系)で、芸人かつ脚本家としても活躍するバカリズムとW主演を務めるのが篠原涼子だ。本作で2人は、小説を“書けなくなってしまった”ベストセラーミステリー作家と、事件を“解けなくなった”エリート刑事という絶不調なバディ役で初共演を果たす。

篠原の代表作は数え切れないほどあるが、多くの人が真っ先に挙げるのは、「アンフェア」(カンテレ・フジテレビ系)だろう。同作は検挙率No.1の女性刑事・雪平夏見が父親の死の真相を追いながら数々の難事件に挑むクライムサスペンス。2006年から10年にわたってシリーズ化されるほどの人気を得たのは、やはり主演である篠原の好演によるところが大きい。クールでワイルドだが、意外と情にもろく純粋なところがある雪平。そのギャップを映し出す篠原の人間味が溢れる演技で、雪平は長く愛されるキャラクターとなった。

雪平や「ハケンの品格(2007)」(日本テレビ系)で演じたスーパーハケン・大前春子のように、自立した女性像を体現してきた篠原。一方で、「ラスト・シンデレラ」(フジテレビ系)では、三浦春馬演じる15歳年下の男性との恋愛に翻弄されるアラフォー女性を演じた。ラブシーンも多いこの役に体当たりで挑んだ篠原は、芸歴30年を超える今もオファーが絶えず第一線で活躍する。バカリズムとは、彼が脚本を務める映画「ウェディング・ハイ」で主演としてタッグを組んだ。そんな2人の小気味好い会話劇も楽しみである。

キュートな魅力と確かな実力を兼ね備えた松本まりか

TVer「俳優特集」松本まりか(C)TVer


テレビ朝日の日曜10時枠では、松本まりかが主演を務めるABCテレビ制作のドラマ「ミス・ターゲット」が4月21日より放送される。本作は松本扮する結婚詐欺師・朝倉すみれが本気の婚活に乗り出すエンタメラブストーリーだ。悪事で荒稼ぎする男たちにターゲットを絞り、お金をだまし取る女詐欺師、通称“ミス・ターゲット”。そんなダークヒロインに挑戦する松本のブレイクのきっかけとなった作品「ホリデイラブ」(テレビ朝日)が、今回の俳優特集で無料配信されている。

同作で松本が演じたのは、仲里依紗扮する主人公の夫である純平(塚本高史)の浮気相手・井筒里奈。純粋そうな見た目とは裏腹に、純平に対する凄まじいまでの執着を見せる里奈の狂気を松本は振り切った演技で見せ、一気に役者として注目を浴びた。

その甘い声が魅力で“あざとかわいい”と称されることもあるが、長い下積み時代に培ってきた高い演技力にも定評がある松本。「それでも愛を誓いますか?」(ABCテレビ・テレビ朝日系)では、夫とセックスレス5年目に突入した主人公の苦悩を丹念に表現し、同じ悩みを抱える視聴者から共感を得た。今回も疑似恋愛と本気の恋との違いに直面する主人公の役どころで発揮されるであろう、松本のキュートな魅力と確かな実力を上記2作品で味わい尽くしてほしい。

■文/苫とり子