――放送開始後の反響をどのように感じていらっしゃいますか?
津田:ハッシュタグを有効利用してエゴサしましたが(笑)、もう少し戸惑いの意見が多いのかなと思いきや、皆さん意外と普通に受け入れていらっしゃって、対応力がすごいなと思いました。楽しんでくださっていてそれがすごくうれしいですね。
窪田:僕も、もう少し重たい感じに受け止められるのかなと思っていたのですが、編集やオープニング・エンディングの音楽などが、ポップにマイルドに締めてくれる感じがあるので、その影響もあるかもしれませんね。すごく評価が高いと聞いているのでうれしいです。
加藤:良くも悪くもこんな感じだろうと思っていました。例えば撮影方法だと、8人のパートは、背景は映像的ですが見え方は演劇的で、みんな座っていて動かず、カメラも基本的には置いたままだったりしています。逆に、スタジオのパートは、背景は演劇的ですが撮り方は映像的だったりしています。
これは、演劇的な表現方法と映像的な表現方法の接着部分だけをどのように考えるのかといった話だけではなく、物語の根幹である、または着想部分となったベースから兄弟的に発生している手法でもあります。
ですので、見えているものだけで判断しない、目配せの行き届いた感想があるのは、すごいなぁと思いますし、その反対である全く何も分からないという感想もそうですよねぇと思います。
――8人のパートについて、何か裏話があればお聞かせください。
窪田:8人がそろう撮影は限られていたのですが、本当にみんなで頑張ったなという印象でした。天気も怪しく、寒さとの戦いだったのでみんなで暖を取っていたのですが、サウナ小屋を見つけてスイッチを押してみたら温まったので、みんなで声を掛け合って入りました。SNSチームがすかさず撮影していました(笑)。
――8人で集まれたのはたった1日だけだったと伺いました。仲は深まりましたか?
窪田:仲が深まったかどうかは正直分からないですが(笑)、みんなそれぞれに会合を開いてそれぞれの話を始めていく感じがドラマと一緒で、距離感がリアルでしたね。
ドラマの流れでは、中川大志くんから語り始めるのですが、順番が早い人からどんどん撮影が終わっていくんです。僕は一番最後だったので「最後いやだな~」みたいな(笑)。時間も遅くなってきて、それによって喋る感じも変わってくるし、寒くなってきて口も回らないし(笑)。それはそれでまた面白かったですけどね。
――最後に、最終回に向けた見どころと視聴者へのメッセージをお願いします。
加藤:自由に見てもらえればいいなと思います。流し見したければぼーっと見てもいいし、知りたければ知るための行動をすればいいし、映画と演劇が誰にも指図しないように、自分もそうあれればいいなと思います。
津田:いろいろな人が出てくるので、感情移入できるキャラクターが1人ぐらいはいるのではないかなと思います。いろいろな切り口で見られるし、非常に攻めた作品なので、監督がおっしゃったように、さまざまな文脈で楽しんでいただけたらうれしいです。ぜひ楽しんでください。
窪田:一言で表すと“夢”ですかね。僕は子供時代を演じるのですが、衣装なども変えず見た目はそのままなのに中身だけ変わっていくという、その子供に帰る感覚が難しかったので、見どころの一つかと思います。
監督もおっしゃっていましたが、どの概念や定規で小学生になるのか。現に、見た目は大人だけど中身が小学生みたいな人もいるし、その辺りはすごく難しくて、そういう概念みたいなものを壊してくる作品にもなっているのかなと思います。引き続きお楽しみください。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)