<季節のない街・最終回>池松壮亮“半助”たちが大暴れ “街”に終わりの日が訪れ、暗黙のルールも誕生

2024/06/15 21:11 配信

ドラマ レビュー

「季節のない街」第10話より(C)テレビ東京

宮藤官九郎が企画・監督・脚本を、池松壮亮が主演を務めるドラマ25「季節のない街」(毎週金曜夜0:42-1:13、テレ東系※最終回の6月7日は5分拡大/ディズニープラスにて配信中)の第10話「とうちゃん」が、6月7日に放送された。最終回である第10話では、仮設住宅の取り壊しの日が迫り、最後に半助(池松)も感情があふれ出し住民たちが大暴れした。(以下、ネタバレを含みます)

宮藤官九郎が20代の頃から切望していた企画を映像化


同作は、山本周五郎の同名小説をベースに、舞台となる“街”を12年前に起きた“ナニ”の災害をへて建てられた仮設住宅のある“街”へ置き換え、現代の物語として再構築。希望を失い、この“街”にやってきた主人公が“街”の住人たちの姿に希望を見つけ、人生を再生していく青春群像エンターテインメントとなっている。

宮藤が20代のころから切望していた企画で、テレ東とディズニーの共同製作で実現した作品。原作小説は、1970年に黒澤明監督が「どですかでん」のタイトルで映画化したことでも知られており、映画は1972年の第44回アカデミー賞外国語映画賞(現・国際長編映画賞)にノミネートされた。

群像劇を彩るキャストが多数集結


怪しげな男の指示で、街に住む人々の暮らしぶりを報告する仕事を請け負い、猫のトラと一緒に街に潜入する主人公・半助こと田中新助を演じるのは池松。街の青年部を率いる、母親の愛情に飢えた承認欲求高めな“親思い”の次男・タツヤ役を仲野太賀が務める。

また、街の近所に住む酒店の息子で、好きな女の子目当てで街に出入りしているオカベを演じるのは渡辺大知。さらに、オカベが恋する、街で一番内気なかつ子役は三浦透子、タツヤの母・しのぶ役は坂井真紀。「どですかでん」と叫びながら“見えない電車”を毎日一人で運転する六ちゃん役は濱田岳、六ちゃんの母・くに子役は片桐はいり、六ちゃんのよき理解者であり街を見守るたんばさん役はベンガルが務める。

ほか、増子直純(怒髪天)、高橋メアリージュン荒川良々MEGUMI皆川猿時又吉直樹前田敦子塚地武雅藤井隆鶴見辰吾岩松了らキャストが集結し、“全員ワケあり&いわくつき”の個性豊かな住人として登場。

たんばさんが立ち退きを承諾し、立ち退き交渉も加速


たんばさんが立ち退きを承諾。それによって、立ち退き交渉に応じる住民が増えていった。

良太郎(塚地)とみさお(前田)の夫婦は、子どもが多いということもあって立ち退きに対して断固拒否の姿勢をとっていたが、三木本(鶴見)が交渉の場に現れ、散々嫌がらせといえる発言をして、結果的にみさおは赤ん坊だけ連れて、良太郎と他の子どもたちを置いて“街”を出ていってしまった。

着々と住民の立ち退きが進んでいくが、最後のうっぷんを晴らすかのように半助ら住民が大暴れ。火事も発生するほど混沌とした状況となっていった。