――そしてもう一人、鈴木にとって重要な存在が清家。序盤は2人の奇妙な関係性にスポットが当たり、櫻井さんとの撮影も多いかと思います。
鈴木と清家は一政治家と一政務秘書官という間柄ですが、それがもしかしたらいびつな関係なんじゃないかという気持ち悪さが全体的にあれば良いなと思っていて。それに対して視聴者の方が疑念や違和感を感じることがスパイスとなって、ストーリーによりボリュームがつくのかなと思います。
清家は本当に難しいキャラクターですが、櫻井さんはうまく着地させていらっしゃるなと。政治家という役に説得力を持たせる力強さみたいなものには、櫻井さんの存在が絶対に必要だったと感じています。
櫻井さんとは初共演ですが、誠実で弱音も吐かないんですよ。僕が撮影現場で「暑い暑い」とかって文句ばっかり言っているのに(笑)、櫻井さんは何も言わないし、修行僧の方みたいで。年齢も近いんですが、見習わないといけないなとしみじみ思いましたね。
――今後たくさんの登場人物が現れますが、玉山さんが気になるキャラクターは?
高岡早紀さんが演じる“謎の女”ですね。独特な煌びやかさと妖艶さを兼ね備えたキャラクターで、若干の怖さの要素がある。僕はまだ同じシーンがなくて、一緒にお芝居はしていないんですが、楽しみで仕方がないです。高岡さんの妖艶なお芝居で、この作品をかき乱してほしいです。
――このドラマは人の隠された内面に迫って行くドラマ。玉山さんにはあまり明かしていない素顔はありますか。
僕は結構“怖い”と思われがちなんですが、実際にあうと普通のおじさんだね、みたいな(笑)。僕も人見知りをしますが、打ち解けると結構心を開いてしまうタイプで、余計なことを言っちゃうんです。だから「なんかイメージと違いますね」みたいなことは結構言われます。
もちろんキャラクターによりますが、お芝居をしてても何かふっとひらめいたことをアドリブで口に出してしまったりする時もありますね(笑)。
――最後に、視聴者の方に見どころをお願いします。
政治を扱った作品ではありますが、人間同士の絡み合ったミステリーやサスペンスの部分、キャラクターの魅力を楽しんでいただけるんじゃないかと思います。
清家がこの年齢で大きなポストを与えられ、鈴木が清家をもっと上のポストに押し上げるために鼓舞奮闘する中で、その関係性が果たしてピュアなのか、鈴木が清家を利用しているのか、利用されているのか…よく分からない複雑な関係を、視聴者の方に推測しながら楽しんでいただけたらと思います。
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