古畑が冒頭で語るセリフには犯人の特徴や、その回の犯罪ヒントにつながる小話が盛り込まれる。今回は「パジャマのボタンをとめてから、全部ずれていたと気付くことがよくあります。必ず下からとめてください。まず、ずれることはありません」と、思わず“へぇ~”と言ってしまいそうな雑学を語った。これは「合理的に生きるっていうのはつまり、そういうことです」と、米沢の性格が“合理的”なものを求める人物であることを表している。
朝食の際、レストランで同席した古畑の納豆を見て、米沢は「しょうゆをかける前に混ぜると粘り気が出ておいしい」と“合理的”な食べ方を伝授するシーンがあった。将棋でも何手先まで読んで“合理的”な勝ち方を望んでいたのだろう。しかし、その性格があだとなり、古畑に犯罪を見抜かれてしまった。米沢のタイトル戦と、棋士人生が同時に詰んだ瞬間が描かれるラストとなっている。
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