高岡早紀“浩子”、櫻井翔“清家一郎”だけでなく加藤雅也“和田島”も操っていた<笑うマトリョーシカ>

2024/08/26 18:43 配信

ドラマ レビュー

「笑うマトリョーシカ」第9話より (C)TBS

父・兼高を事故死に見せかけて殺害したのは諸橋の指示


BG株事件の関与が疑われている諸橋大臣の元秘書・富樫(吉岡睦雄)は、長年行方不明となっているが、鈴木(玉山鉄二)の調べで、富樫が裏社会で生きているという情報をつかんだ。しかも行きつけのバーがあることがわかり、鈴木と道上は山中(丸山智己)と共にバーを張り込んだ。

顔バレしていない山中が店の中に入り、鈴木と道上が外で監視していると、富樫が現れ、バーに入っていった。山中の動きを不審に思った富樫はトイレに行くふりをして裏口から逃走。3人で追いかけるが、見失ってしまった。

そんな富樫が翌日遺体となって発見された。富樫のもとで隠蔽や偽装工作などを行っていた男は命からがら逃げて、警察で全て話した。諸橋の指示で動いていたということ、そして道上の父・兼高を事故死と見せかけて殺害したことも全て。

これによって、清家を敵対視していた諸橋は表舞台から消えた。

浩子は代議士・和田島をコントロールしていた


父・兼高の真相を知ることができたが、浩子の関与を知りたいと思っていた道上にとって、富樫の死は大きな道を断たれたことを意味する。

“証拠をつかんでから”と思っていたが、それが無理だと分かった道上は、丸腰状態で愛媛にいる浩子に会いに行った。

「あなたに話すことはないわ」と門前払いにしようとした浩子だが、道上が“復讐”を意味する「フーチョウ」という中国語、そして清家一郎のルーツに関わることではないかと問い詰めると、「どこか行きたい場所はある?」と返した。

そして、浩子と一郎の思い出の場所、外泊に到着すると、浩子はこれまでの自身のことを語った。浩子の母親が日本人との子を産み、それが自分だということ。浩子を産んだことで母国に帰ることができなくなり、“復讐”という言葉をよく口にしていたこと。代議士・和田島(加藤雅也)との出会い、和田島には意思がない、政治家を演じていたことを見抜いて興味を持ったということ。その和田島を使って復讐をしようと思ったこと。

浩子「肝心なところまでたどり着けていない」


和田島を使ってこの国への復讐を成し遂げようとしたのか、という道上の問いに「そうよ」と認めた浩子。しかし、元夫の清家嘉和の死に関しては「あれは事故」と関与を否定。しかし「私が泣きつく相手は一人しかいない」と、和田島が関与したことを匂わす発言をした。

「あなたは清家さんに権力を握らせて、この国をどうするつもりですか? 彼を裏で操ってるハヌッセンはあなたなんですよね?」という質問に、「ここまでよく調べたわね。でも、肝心なところまでたどり着けていない」と浩子は答えた。

“肝心なところ”とは? 道上が直接問いただしたことで、壮絶な浩子の過去が明らかになった。あと一歩のところまで来ているのだろうか。一つ気になったのが、清家の論文を鈴木に送ったのは浩子ではなかったということ。送った人物が“肝心なところ”を知っているのかもしれない。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

※兼高の高は正しくは「はしご高」