「人の嘘が聞き分けられる能力」を持っていることもあって、幼い頃から故郷の村人たちに忌み嫌われていた浦部鹿乃子(松本)は、「これ以上、母のフミ(若村)に迷惑をかけられない」と村を出ていくことに。
彼女は九十九夜町(つくもやちょう)という活気ある町を訪れるが、なかなか仕事が見つからず途方に暮れていた。
その頃、「祝探偵事務所」を営む貧乏探偵・祝左右馬(鈴鹿)は、親友で警官の端崎馨(味方)を強引に連れて、稲荷神社の掃除に来ていた。掃除をすれば、大家が今月分の家賃をまけてくれるという。2人が神社に着くと、野犬のようなうなり声と「おいてけ〜」と被さる女の声が聞こえてきた。不審に思ってその声の方に駆けつけると、1匹のメザシを巡って鹿乃子が猫と睨み合っていた。と、そのとき、空腹のあまり鹿乃子は倒れてしまう。
倉田達造(大倉)とヨシ江(磯山)が営む飲食店「くら田」に連れてこられ、ご飯を食べさせてもらい復活した鹿乃子。しかし、そこで倉田家の息子・タロ(渋谷)がついた嘘に過剰に反応し、それまでの和やかな空気を一変させる。鹿乃子は「この力のせいでまたみんなの笑顔が消えた」と落ち込んだ。
行くあてのない鹿乃子はその日の夜、左右馬の探偵事務所に泊めさせてもらうことに。翌朝、目を覚ますとタロが行方不明に。
タロはある事件に巻き込まれていた。彼を助けるべく、自分の能力を左右馬に明かした鹿乃子。彼女の力と、鹿乃子を信じた左右馬の判断によって、タロは無事に保護される。
力を知られたこともあって鹿乃子は九十九夜町を出ていこうとするが、左右馬から「うちで働きなさい」「たくさんの人の力になれる」と誘われる。これまで忌み嫌われていた自分の力が誰かの力になるかもしれない、と鹿乃子の心が揺らぐ。
彼が嘘をつかず、自分を受け入れていることに気づいた鹿乃子は、左右馬の助手として働く決意をした。
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