<眠れる森>木村拓哉“直季”の本当の想いが明らかに…中山美穂“実那子”とのベランダ越しのキャッチボールもグッとくる

2024/10/18 11:30 配信

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味わい深い名シーン「ベランダ越しのキャッチボール」


第5話では、向かい合ったアパートに住む直季と実那子がベランダ越しにボールを投げ合うシーンも登場する。

実那子が自分の記憶だと思っていたキャッチボールの思い出は、直巳がリアリティある記憶だと思って実那子に埋め込んだものであり、さらに、父・直巳と遊んでほしかった子どもの頃の直季が思い描いた“実在しない記憶”でもあった。しかも、“記憶の埋め込み”によって消された12歳の実那子自身の本物の記憶でもあるのだ。

直季の願望が作り出したイメージが、実那子の頭の中で“本物”を押しのけ、実際にあった出来事かのようにふるまっていた。記憶とは、いったい何なのか…。何重にも張り巡らされた伏線が重なり合いながらうっすらと見え隠れする、“記憶”をテーマにした本作を象徴するようなシーンだ。

映像は引いた視点から撮影されていて、実那子がいるベランダに向かって木村が実際にボールを投げているのがわかる。木村といえば「ロングバケーション」(1996年)で見せた窓辺でのスーパーボールのシーンが有名だが、その2年半後に放送された「眠れる森」のこのベランダ越しのキャッチボールも、込められた意味を知れば知るほど味わいが増す名シーンだ。

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