北海道・小樽のバーに勤め、竜次とスイケンと交流する女性・あざみ役の菅野恵は映画初出演。「倉本先生の映画に出られるチャンスはそうないぞと。『やるか?』と言われて『やります!』と出演させていただきました」と元気はつらつ。
倉本作品2回目の若松監督は「倉本さんには怖い印象があって、シナリオには間だとか音楽の入るタイミングまで書いてある。しかし今回はとても優しい倉本さんでした」と舞台裏を紹介すると、倉本氏は「誤解されていますねえ!僕みたいにこんなに優しい人間はいません」と柔和な表情だった。
さらに、本木と小泉が演じる、30数年ぶりに再会する元恋人同士の物語にちなんで「30数年ぶりに再会した元恋人に会ったら何と声をかけるか?」を聞くと、小泉は「普通に『元気だった?』と聞く」、本木は「あ~...誰?」と意外とドライ。
佐野は「変わらないね」、菅野は「ヤッホー!」、仲村は「声をかけないと思う。会釈くらいかな」、中井は「ゆっくり目をそらすか、ハグするか…」、石坂は「健康について聞いたりするかな」と笑わせた。
そして倉本氏は「越前の方で昔芸者だった人が旅館のおかみになっていて…。僕は忘れていたのだけれど、向こうが両手をついて『おはるかぶりでございました』と言われたときはしびれた。それは時間を距離に変えての言葉で、このような日本語は良いなとゾクッときた」と実体験エピソードを話し、小泉を「素敵...」とうっとりさせ、会場からも拍手が巻き起こっていた。