11月16日(土)夜9時からは、赤川次郎が薬師丸主演での映画化を念頭に置き書き下ろした小説を映画化した、「探偵物語」(1983年)を放送。当時大スターだった薬師丸と松田優作さんが共演したことで世間の注目を集めた。
1週間後にアメリカへ旅立つ主人公の新井直美(薬師丸)の父親の元秘書・長谷沼は、辻(松田さん)という探偵に直美のボディガードを依頼する。そんなある時、辻山の別れた妻が「愛人でやくざの跡取りの男が殺された」と辻山のもとに駆け込んできて――。
本作は、殺人事件に巻き込まれた辻山と直美が、事件を解決し愛を知っていくまでを描いている。薬師丸と松田の空港での長いキスシーンは見どころの一つと言えるだろう。
11月18日(月)夜8時からは、薬師丸特集ラストとなる映画「Wの悲劇」(1984年)を放送。夏樹静子の同名ベストセラー小説をもとに、“W”の1文字に隠された愛と憎しみを描いている。
劇団・海の次回公演が「Wの悲劇」に決まった。キャストには羽鳥翔(三田佳子)、五代淳(三田村邦彦)という二枚看板を揃え、演出には鬼才・安部幸雄(蜷川幸雄さん)が担当することとなった。また、劇中で事件のカギを握る女子大生役を劇団の若い研究生から選ぶことになり、静香(薬師丸)は張り切ってオーディションに挑むが、惜しくも落選してしまう。それでも女優を目指すうちに静香はその後ある事件に巻き込まれ、「Wの悲劇」の主役を演じることになるのだが――。
小説を劇中に利用するという斬新な演出が見どころの本作。薬師丸は虚構を生きる“女優”を生々しく演じ、「第9回 日本アカデミー賞」で優秀主演女優賞を受賞している。
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