アクアの双子の妹で、アイの子どもでもあるルビーを演じる齊藤なぎさは「=LOVEっていうグループで13歳のころからアイドルをやらせていただいていたんですけど、ちっちゃいころからずっとアイドルになるのが夢で、アイドルをしている最中もずっとアイドルが好きだったので、そこはルビーちゃんと似てるかなって思います」と、自身と役柄の共通点を語る。
そして、「アイドルに対する強い憧れは自分自身も持っていたので、うまく演じられたんじゃないかなって思いますし、歌もダンスも覚えることが多かったんですけど、久々にアイドルできてるって思って懐かしい気持ちにもなりました。ファンの皆さんが喜んでくださったら私自身もすごくうれしいので、アイドル姿、演技している姿を目に焼き付けていただけたらうれしいです」と、齋藤飛鳥と同じように、再び“アイドル”になれたことを楽しんでいたようだ。
有馬かな役の原は「もともと原作を読ませていただいていて、有馬かなに感情移入しすぎてちょっとつらくなって読むのを止めてしまったくらい、過去一“共感”できるキャラクターだったので、その役を演じさせていただけたのはすごくうれしかったです。それと、物心ついて初めての夢がアイドルになることだったので、こんな最高の形でかなえさせていただけて本当に夢のような時間でした」と、“子役出身”という役との共通点もうまく演技に生かし、“アイドルになる”という夢も実現できたことで、表情からも達成感と満足感が伝わってきた。
天才女優で、恋愛リアリティーショーで誹謗中傷を受けてしまう黒川あかねを演じた茅島は、「今までクールな役を演じることが多かったんですけど、あかねちゃんは正反対というか、内気で、周りがよく見えていておとなしいキャラクターなので、監督さんとも相談させていただいて、声のトーンを少し上げてみたり、アクアと出会ってから変わっていくあかねちゃんを意識して劇中では演じていました」と、役づくりと撮影時に気を付けていたことを伝えた。
MEMちょ役のあのは「今までやったことないことがいっぱいありました。髪形とか、髪色もずっと黒だったんですけど初めて金髪にしたり、撮影期間中にYouTubeを始めてみたりして、“MEMちょの気持ちってどんなんだろう?”ってどんどん興味が湧いてきました。自分もアイドルをやっていたんですけど、その時には感じられなかったことをMEMちょは感じているなぁってすごく思って役を務めさせていただきました」と新しい挑戦といろんな発見などが多かったという。
「性格とかは正反対なんですけど、自分の良さと悪さというか、良いとこも悪いところも一番理解してそれを表に出すというのは、僕が普段ライブとかでやっていることと同じなので共感できました」と役への共感についても語った。
ほか、出演者たちはトークセッションで撮影中のエピソードなどを披露し、会場を盛り上げる。そして最後は、櫻井が「一読者、『【推しの子】』のファンとしてこの作品に出合えたことを本当にうれしく思っています。そして赤坂先生、横槍先生が生み出してくださった『【推しの子】』という作品に対して最大限向き合って、愛とリスペクトをもって作り上げたのが、ドラマ『【推しの子】』と映画『【推しの子】-The Final Act-』です。なので皆さん、どちらも見ていただけるとうれしいです。よろしくお願いします!」というメッセージを伝えて、イベントを締めくくった。
ドラマ「【推しの子】」(全8話)は11月28日(木)夜9時よりPrime Videoにて世界独占配信開始。初回は1話から6話を配信し、12月5日(木)夜9時に7話と8話が配信される。映画「【推しの子】-The Final Act-」は、12月20日(金)より東映配給にて全国公開。
◆取材・文=田中隆信