尾美としのりが、大河ドラマ「おんな城主 直虎」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)に出演している。尾美が演じているのは榊原康政。後の徳川四天王の一人に数えられ、剣術だけでなく知略にも長けていた人物と伝わっている。また、同じく四天王の一人・本多忠勝(高嶋政宏)とは、良き友でありライバルであったという。そんな康政を演じている心境などを聞いてみた。
――榊原康政という人物をどのように捉えていますか?
「人品もっとも高し」とうたわれた名将であるということです。そういうところが僕とは違うところなので、今回、康政を演じるに当たって「何とかならないかな」と最も困っている部分ですね(笑)。
所作指導の先生に「ここの動きは、どうしたらいいですか?」「このせりふは、どう読んだらいいですか?」と一つ一つお伺いを立てて、頑張っております。
――その他に苦労していることはありますか?
軍議など、あぐらを組んでいるシーンが多いので腰が痛くなってくるんですよ(笑)。
――康政を演じる上で気を付けている部分を教えてください。
康政は、頭脳派でありながら剣術にも長けていたと聞いていますし、四天王をまとめていたとも伝わっています。僕自身も、劇中で四天王をまとめあげ冷静に徳川家を導いていく、そういう康政を出していけたらなと思いますね。
――新たに徳川の家臣に加わる菅田将暉さん演じる虎松(万千代/直政)の印象と、康政との関係性はどうですか?
康政は自分を出さずに徳川家のために尽くす人物だと思うんですが、万千代は上昇志向というか出世欲の強い人物なんです。なので、虎松が初め徳川に仕えた時は、家康の幼名の竹千代から千代の字をもらうなど、「なにを!」という気持ちや「鼻持ちならないな」という印象を持っているんです。
ですが、徐々に才能を理解し一緒に徳川を支えていく。知略に長けているという同じような才を持ちながら、全く違った性格の2人ですので、万千代がどんどん出世していく中でのいい見本になればいいかなと思っていますね。そういった人間模様を見てください。
――家康を演じている阿部サダヲさんの印象を教えてください。
徳川家康というと「古だぬきで、つかみどころがない」という印象が従来のドラマや映画にありますが、今作では若いなりに右往左往し、気持ちの“ブレ”などもありながら出世していく家康の姿が描かれています。そんな家康を阿部さんがすごくチャーミングに演じていらっしゃいますよね。そういう家康の雰囲気の影響もあり、現場はすごく楽しいですよ。
――徳川家には個性豊かな俳優の方たちが集まっていますが?
菅田(将暉)君と亥之助役の井之脇(海)君がおじさんたちの中に入って、ちょっとかわいそうかなと。本当におじさんばかりですからね(笑)。
――菅田将暉さんと共演してみてのご感想を教えてください。
本番での力の出し方がすごい! どうしたら芝居がうまくいくのかなどの、自己プロデュース力に長けてますよね。僕が若いころは何も考えてなかったですからね(笑)。刺激を受けています。
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