役者をやって10年、こんな大役をまかされるなんて思ってもなかったです。まず制作チーム、監督、ABEMA、鈴木おさむさん、漢に感謝の気持ちを伝えたいです。この作品は今までの日本のドラマでは見たことがない刺激の強い内容です。ただ、薬物がダメということではなく、その裏側にある絆や信念を感じてほしいです。HIPHOPファンだけではなく、多くの人に見ていただけたらとてもうれしいです。
本作にそろったラッパーについては、みんな誰も遅刻しなかったです! みんなで駆けぬけました! ラッパーたちのふだんのミュージックビデオやステージではない、役者としての顔を見てください!
般若さんとの共演シーンが多かったので、現場でたくさんお話しさせていただき、うれしかったです。ライブシーンの撮影で、ラッパーのみなさんのパフォーマンスを見させていただいたことも、とても印象に残っています。現場はお祭りのような空気で、観客のひとりとして純粋に楽しんでいました。
本作の主人公のように、約2ヶ月間、ラッパーのなかで潜入捜査している気分で、現場で話したラッパー全員がピュアな人間に見えたのが印象的でした。そして、「カイちゃん、今日、なんやっけ?」とよく言ってたJin Doggが、撮影の後半、台本片手にひとりで練習してる姿を見た時、俳優とラッパーのかき根はなくなったと思えました。
やるかどうかすごく迷ったけど、自分のなかでの最初で最後のチャレンジだと思い、撮影に挑みました。ラッパーのJin Doggではなく、Jin Doggが演じる火薬を一度、お楽しみください。
ラッパーのみなさんは、それぞれのシーンに立っているだけで説得力があり、存在感がすごかったです。そのみなさんがキャラクターの人生を背負って放つリリックは、ふだんのラップとはまた少し違い、この作品でしか感じることができない特別な魅力であふれていました。物語上、僕が演じる安堂を語ったリリックもあり、作品のなかではすました顔をしていても、心の内では「今、僕についてラップしてくれている」と密かに喜んでいました。ストーリーの特性上、なかなかラッパーのみなさんに会えなかったのですが、お会いできた際に「やっと会えた」とみなさんが言ってくれて、ふだんはそれぞれ違うことを生業にしている人々が集まり、ひとつの物語を創り出しているおもしろさと喜びを感じました。
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