「第9回TAMA映画賞」の受賞作品および受賞者が発表され、2016年10月~2017年9月に劇場公開された作品の中から、最優秀女優賞に満島ひかり、長澤まさみが選ばれた。
満島は「島の神話的世界と終戦間際の生と死の極みにおける愛を匂い立つように表現して、圧倒的な存在感を観客に与えた」と、「海辺の生と死」での演技が評価されての受賞。
長澤は、「散歩する侵略者」「銀魂」「追憶」「金メダル男」と4作品に出演。「散歩する侵略者」では、「地球を侵略しに来た」と夫から告白される鳴海を演じ、「予期せぬ出来事に運命を翻弄されながら寛大で奥深い愛情表現に、磨き上げられた女優としての器の大きさを感じさせた」と評価された。
最優秀男優賞は、浅野忠信と池松壮亮が受賞。浅野は「その唯一無二の存在感で観客の想像力をかき立て、クリエイティビティあふれる俳優であり続けるだろう」と、池松は「緩急自在で豊かな人物造形力は周囲の人物をも輝かせ、観客を心置きなく作品の世界観に誘う魅力に溢れている」と評された。
最優秀新進男優賞は間宮祥太朗と高杉真宙が、最優秀新進女優賞は土屋太鳳と共に新人の石橋静河が受賞。「少女」(2016年)で映画初出演、「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」(2017年)で初主演を果たすなど話題を集めた石橋について、「心の揺らぎを繊細に表現して内面から輝きを放ち、確かな存在感は息の長い女優になっていくことを確信させた」と受賞理由が明かされた。「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」は最優秀作品賞も受賞している。
授賞式は11月18日(土)東京・パルテノン多摩大ホールで開催。長澤まさみ、満島ひかり、池松壮亮、間宮祥太朗、土屋太鳳、高杉真宙、石橋静河、黒沢清監督、菊地健雄監督、瀬田なつき監督ら多数の受賞者が登壇する。
また、「第27回映画祭TAMA CINEMA FORUM」は、11月18日(土)から26日(日)まで、東京・多摩の3会場4スクリーンで行われる。
◆最優秀作品賞
「散歩する侵略者」(黒沢清監督およびスタッフ・キャスト一同)
「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」(石井裕也監督およびスタッフ・キャスト一同)
◆特別賞
富田克也監督およびスタッフ・キャスト一同(「バンコクナイツ」)
◆最優秀男優賞
浅野忠信(「幼な子われらに生まれ」「沈黙 -サイレンス-」「淵に立つ」「新宿スワンII」)
池松壮亮(「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」「続・深夜食堂」「デスノート Light up the NEW world」「永い言い訳」)
◆最優秀女優賞
満島ひかり(「海辺の生と死」「愚行録」)
長澤まさみ(「散歩する侵略者」「銀魂」「追憶」「金メダル男」)
◆最優秀新進男優賞
間宮祥太朗(「トリガール!」「帝一の國」「劇場版 お前はまだグンマを知らない」「闇金ウシジマくん ザ・ファイナル」)
高杉真宙(「逆光の頃」「散歩する侵略者」「トリガール!」「想影」「ReLIFE リライフ」「PとJK」)
◆最優秀新進女優賞
石橋静河(「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」「PARKS パークス」「密使と番人」)
土屋太鳳(「トリガール!」「PとJK」「兄に愛されすぎて困ってます」「金メダル男」)
◆最優秀新進監督賞
菊地健雄監督(「ハローグッバイ」「望郷」)
瀬田なつき監督(「PARKS パークス」)