続く第8話では、平と茶子が穏やかな表情で交わす会話が沁みる。
「今日、孫とデートしてきました」と語りはじめた平。幼いつぐみと手をつないで歩いたことを思い出しながら「幸せです。幸せすぎて、里子に申し訳ないです」とうつむき、里子の手袋が見つかったことにもふれて「やっと見つけた手がかりです。その近くを探せばいいんですけど、突然どうしていいかわからなくなりました。だから無理やり仕事して、向こうに行けない言い訳を作って…情けないです」と肩を落とす。
そんな平を、茶子は「私は、平さんのこと情けないなんて思いません。たまには、立ち止まることぐらいありますよ」と大らかな笑顔で受け止める。震災直後からずっと平・朝顔親子を間近で見てきた茶子だからこそできる心のこもった励ましにふれ、平はふたたび穏やかな笑顔を取り戻すのだった。
ふと向かうべき道を見失ってしまったとき、おおらかに受け止めてくれる存在がどれほど心強いものか――。見ているこちらまでも救われる、実力派俳優2人による味わい深い名シーンだ。
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