ドラマ「陸王」(10月15日スタート、TBS系)の特別試写会が行われ、主演の役所広司と共演の山崎賢人、竹内涼真、上白石萌音、風間俊介、小藪千豊、ピエール瀧が登場。観客らとともにドラマの第1話を鑑賞し、感想を語り合った。
ドラマ「陸王」は、池井戸潤氏による同名小説が原作。業績不振に悩む老舗足袋業者「こはぜ屋」四代目社長・宮沢紘一(役所)が新規事業としてランニングシューズ開発を決意。従業員20人ほどの零細企業ながら、世界的に有名なスポーツブランドとの競合に挑んでいく“企業再生ストーリー”。ドラマ「半沢直樹」(’13年)、「ルーズヴェルト・ゲーム」(’14年)、「下町ロケット」(’15年)を率いたスタッフが再集結し、新たな感動を巻き起こす。
試写会後の会見では、まず役所が「皆さんと一緒に(試写を)見るの、イヤだなぁとずっと思っていたんですけれど(笑)、これからもみんなとの長いマラソンレースなので、みんなで一緒に見られてよかったなと思っています」と、ドラマのキーワード・”マラソンレース”を引き合いに冗談交じりに語り、場を和ませた。
父・紘一に反発する息子・大地を山崎賢人が、父のことが大好きな娘・茜を上白石萌音が演じる。山崎は役所の印象を聞かれ、「(父・紘一とは)ケンカばっかりしているんですけど、すごい優しいです」と笑顔。作品について「いい話です、改めて。これから大地も物語に加わっていくので、すごく楽しみです」と目を輝かせ、まだ出演シーンの撮影が少ないという上白石は「本当に純粋に一視聴者の気持ちで(試写を)見たので、見終わって周りを見たら『陸王に出てる人たちだ!』ってすごくミーハーな気持ちになってしまいました」と笑わせた。
物語のカギを握る実業団ランナー・茂木役の竹内涼真は「こみあげてきそうなんで、あまりしゃべりたくないんです(笑)」と第1話の展開に感極まったことを明かし、「今これを見て本当に感動しましたし、この『陸王』という作品に携われていることを誇りに思いました。もっと死ぬ気で気持ちを入れて頑張らなければ」と気を引き締めた。「こはぜ屋」のために奔走する銀行員・坂本を演じる風間俊介は「”銀行員”役と聞いて、やっぱり池井戸さんの作品ですから『よし、嫌なヤツやってやろう!』と思ったんですけど(笑)、今回ものすごくいい銀行員の役で。世の中の、いい銀行員の方たちの思いを全部背中に背負ってやっていきたいと思います」とコメント。「半沢直樹」などで描かれた冷酷でしたたかな銀行員像を意識した発言で会場を沸かせた。
こはぜ屋が競合する外資系スポーツ用品メーカー・アトランティスからは、営業部長・小原役のピエール瀧、その部下・佐山役の小藪千豊が登壇。試写の感想を問われ、「こはぜ屋さんってあんなに楽しい感じなんだ。僕と小藪くんのところはだいたい殺伐とするんです」(瀧)と“敵役の悲哀”をにじませた。
役所のテレビドラマ出演は‘02年の「盤嶽の一生」(フジ系)以来15年ぶり。最後には役所が「今、15年ぶりに台本5冊ぐらい持ち歩いて頑張っています。でも、今はすごく楽しいです。毎日ドキドキして、刺激をもらいながらやっています。これからはこのメンバーだけではなくて、個性的でいいヤツ悪いヤツがたくさん出てきて、それぞれが人間臭く演じながらバトルが続きます。こはぜ屋がアトランティスにいつ叩き潰されるか、そこから立ち上がるかわかりませんが、毎週盛りだくさんで面白いドラマが出来上がっています。これからも、この番組を愛してください」と締めくくった。
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