【試写室】「民衆の敵」篠原涼子の自然体なキャラは“民衆が味方”するはず

2017/10/23 04:55 配信

ドラマ コラム

篠原涼子がママさん議員を目指して奮闘!(C)フジテレビ

「マイクを握ると人が変わる」といわれる人がいる。

カラオケなどで、普段はおとなしいのに急にハイテンションになって「ultra soul」とか歌っちゃう人とか、あるいは大勢の民衆…いや、社員がいるミーティングでプレゼンするとき、流暢な話しぶりでうまく自分の主張を言い切る人。

筆者はどちらかといえば大勢の人前ではきはき喋るのが苦手だ。だから「最後のお願いです!」とばかりに街頭演説する人たちを見ると、ある意味うらやましいなと思ってしまう。あれだけ街中で堂々と喋れれば、ナンパも余裕なのに。って、そうじゃなくて会議でのプレゼンも楽勝なのに。

各局で放送されているドラマやバラエティー、アニメなどを事前に完成DVDを見て、独断と偏見とジョークに満ちたレビューで番組の魅力を紹介する、WEBサイト・ザテレビジョン流「試写室」。

今回は、ただの主婦から市議会議員への道を突き進む篠原涼子演じる主人公・智子の活躍を描く、新“月9”ドラマ「民衆の敵~世の中、おかしくないですか!?~」(毎週月曜夜9:00-9:54フジ系)を取り上げる。彼女もマイクを握ると~の1人なのだろう。

本作は、新米ママさん市議会議員の智子(篠原)を主人公に、市政や社会問題を素人目線でぶった切っていく痛快エンターテインメント。智子と公平(田中圭)夫婦は、息子の駿平(鳥越壮真)と3人で手狭な団地住まいとはいえ、温かくごく平凡で幸せな家庭を営んでいた。

智子は駿平に本物のステーキを食べさせてあげたい、そして駿平の保育園送迎に電動自転車を…という、ささやかなぜいたくをしたいと願う。だが、佐藤夫婦はどうにも仕事が長続きしない。

理不尽な業務などについ逆らってしまい、すぐに解雇されてしまうのだ。そしてある時、夫婦同時に仕事を失うことに…。

パソコンのサイトで新しい職場を探す智子だが、なかなか見つからない。そんな時、智子はふと“市議会議員”と検索。ニュースで政治活動費を不正流用した市議会議員を見たからだ。すると、智子が暮らすあおば市の議員当選率は8割以上と知る。

智子の職探しより高確率で議員年俸は智子には夢のような額。すぐさま智子は公平に立候補宣言する。

出馬に必要な供託金として貯金を引き出した智子夫婦は選挙管理委員会で立候補の手続きをするのだが、すでに選挙戦は始まっていた。

素人候補の智子と公平は現市議会議員・磯部真蔵(笹野高史)の選挙演説を見学。すると、磯部の発言はウソばかりだと憤る女性がいた。駿平の保育園のママ友・平田和美(石田ゆり子)だ。智子が自らの立候補を伝えると、和美はあきれて立ち去る…。

選挙には磯部の他にも、政治家一家の藤堂誠(高橋一生)ら、一癖も二癖もありそうな候補者が名を連ねる…というのが第1話のストーリーだ。