「直虎」森下佳子、大河の脚本を書き終え『なせば成るもんだな~』

2017/12/19 16:17 配信

ドラマ インタビュー

「直虎」の世界観を描き切った森下佳子が、現在の心境を明かしてくれた

NHK総合ほかで、1年にわたって放送されてきた大河ドラマ「おんな城主 直虎」が、12月17日に最終回を迎えた。そして今回、全50回の放送の脚本を書き終えた森下佳子が、現在の心境などについて語った。

――脚本を書き終えた感想を教えてください。

初めは書ききれる気がしなかったので、なせば成るもんだな~という感想です。終わってみて、すごく楽しかったという気持ちですね。

――周囲からの反響でうれしかったことはどんなところですか?

女性からの反応が今回は“ビビッド”でしたね。女の人が面白いと言ってくれて、歴史物に食い付いてくれたというのが、私の身の回りでも感じることができてうれしかったです。

この「直虎」という題材だったからこそ、こういった反響なのかなとも思い、やりがいがありました。

――直虎(柴咲コウ)という人物は、残されている資料などが少なく苦労した点も多かったのではないですか?

(物語の分岐となる歴史の)点しか残っていないので、その間にどういうことがあったんだろうと考えるところが一番難しかったですね。また、どういったことがあったにせよ、どう伝えていったらいいんだろうということが、面白いと同時に苦労した点だったと思います。

――どのように作品を作っていったのですか?

物語の4分の3くらいは井伊谷のお話なのですが、その井伊谷で起こり得ることには何があるんだろうと考えていくことが多かったです。海があるわけではないので、貿易をしていたわけではない。

ですが、近くには気賀という街があり、そこは湖を使って船が行き来していた形跡がある。どこまで確かな情報かは分かりませんが、方久という人間が気賀の城主をやっていた可能性がある。

そういった何かつながりがあるんじゃないかという痕跡を拾って、井伊谷に起こりそうなことにフィードバックしていくという形でした。

あとは尼僧である直虎が、どう事件に立ち向かっていったのかを考え、そうして生み出されたキャラクターと史実を擦り合わせて作っていった感じです。