高橋一生、「おんな城主 直虎」政次の熱演で最優秀助演男優賞に輝く!

2018/02/16 16:29 配信

ドラマ

2017年秋クールにかけて放送されたドラマを対象に開催した「週刊ザテレビジョン 第95回ドラマアカデミー賞」の全8部門の受賞作が決定し、最優秀助演男優賞には、大河ドラマ「おんな城主 直虎」(NHK総合ほか)で非業の死を遂げる政次役を熱演した高橋一生に輝いた。

政次は、直虎(柴咲コウ)を支えつつも、今川寄りの家老として仕えた。しかし近藤(橋本じゅん)のわなにはまり、井伊谷をわがものにしようとした罪を押し付けられてしまう。そして、直虎と井伊谷を守るために最後の策を決断。磔にされた最期のシーンには、「号泣した」など、SNSでも大きな話題となった。そんな高橋にインタビューを行い、受賞のコメントをもらった。

大河ドラマ「おんな城主 直虎」で、助演男優賞に輝いた高橋一生撮影=大石隼土


――まず、受賞の感想をお聞かせいただけますか?

ありがたいことです。しかし、僕だけでなく、周りの方たちも一緒になって政次をつくってくださっていたので、こういう取材を受ける度に共演者の皆さんやスタッフの方々の顔が浮かびます。この賞は皆さんにあげたいです。世のサイクルはすごく早くて、人はすぐに忘れて行くことが当たり前になってしまっているのに、1年を通して見てくださった方々の記憶に少しでもお邪魔することができたのでしたら、僕はそれだけでお芝居をしていてよかったと思います。ただ、難しくなってくるのはこれを超えていかなくてはならないということ。今後も政次のような役をいただけるように自分もお芝居を詰めて行くべきだと思いますし、お芝居に対して自分の中で飽きないようにしていきたい。あるメソッドが出来上がってしまうと、自分の得意な武器を振り回したくなるんですけれど(笑)、2017年は“自分ができることをしない”ということを掲げていたんです。やろうとしてとっさに思いつくものは全部避けて通ったので、そこを進んだ結果、このような形になったということはとても良かったのかと思っています。今後も自分に飽きそうになったら、また違う手を試してみようかと思います。

――その考え方はまさに政次のようですね。政次は囲碁の手のように、幾多の策を練り、そこ以外の道を選んだりしていたんだと思います。

多分に入っているんです、政次の思考が、僕に(笑)。どの役をやらせていただいてもそうなんですけれど、役と自分を切り離して俯瞰で見ることが苦手で、考え方から在り方から多分に影響されているんだと思います。

――高橋さん自身の中で、印象に残っているセリフやシーンは?

政次は自分で自分の本質を語るのではなく、他の人が語ってくれていたんです。自分自身で本質的なことには直接触れていない。政次が自分の考えを吐露したシーンといえば、「戦わぬ道を選ぶ」と言ったところくらいでしょうか。今川から戻ってきて、はっきりと直虎さんに言ったシーン。このセリフは今の時代にも通ずる、とても大切なセリフのように感じます。戦わずして、受け入れる。戦うとどうしても敵ができてしまうので、“戦わずして、敵をつくらない”ということこそ“無敵”なのではないかと思うんです。そういう意味でも、あの井戸端のシーンは僕の中でとても印象に残っています。

関連人物