鈴木亮平主演で好評を博す大河ドラマ「西郷どん」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)に田中道子が出演中。
品川宿にある宿屋・磯田屋で働く給仕・タマを演じている。薩摩を離れた農家の娘・ふき(高梨臨)を同僚に、街道にやってくる旅人やさまざまな国の藩士らと出会い、大山格之助(北村有起哉)や有村俊斎(高橋光臣)ら多くの薩摩藩士の顔なじみになる。
そんな吉之助(鈴木)らが政治工作や情報収集の場として集った磯田屋の人気給仕を演じる感想などを聞いた。
――大河ドラマ初出演が決まった時の感想をお聞かせください。
事務所を挙げてのドッキリなのかなと思いました(笑)。本当だと分かった後は、大河ドラマという舞台でどうベストを尽くしたらいいか不安になりました。
――周囲の反応はいかがでしたか?
祖母が鹿児島出身なので、親戚たちも涙するくらい喜んでくれました。祖母の目の輝きが変わりましたね。でも父は、「どうせ街娘で通り過ぎるだけなんだろ」と信じてくれませんでした(笑)。
――時代劇に出演しての感想はいかがですか?
和服を着て、日本髪にして、言葉をちょっと変えるだけだろうと思っていたんですが、演じてみて改めて難しさを知りました。最も難しかったのは、演じていてアドリブ対応が全くできないことです。鈴木亮平さんをはじめ、皆さんアドリブも薩摩弁でなんですが、江戸の娘である私が、どのような言葉を選んで対応したらいいのかが難しかったですね。
でも時代劇はずっとやってみたかったんです。元々アクション俳優になりたいと思っていたので、殺陣とかあるのかなと楽しみでした。
――タマという人物を演じた感想をお聞かせください。
タマというキャラクターは架空の人物で、歴史上の人物と違って背景をなぞることなく演技させていただきました。ふき役の高梨臨さんと、江戸時代の宿屋の給仕という仕事は男性とどういった距離感の仕事なのかなど、ずっと相談しながら、現場で、磯田屋の人気者のお姉さんという人物像をつくり上げていったんです。自分でイメージをつくり込み過ぎず、周りの人の意見を聞いてナチュラルに溶け込めるようにしました。
――建築士2級の資格を取得している田中さんから見た大河ドラマのセットの印象を教えていただけますか?
江戸時代にあった磯田屋を再現されているそうなんですが、中央がいけすになっていて、そこに飛び石が置いてあったりするんですね。そして、日本家屋というものは視界が開けていて、遠くにいても人の存在が分かる。常に開放感がある建物なんです。
私は近代建築ばかりを勉強していたんですが、古き良き日本の建物には味があるなと感じることができて、そういう目線でも楽しんでいました。
――大河ドラマの現場で驚かれたことはありますか?
壮大なセットが作られているんですけれど、鈴木亮平さんたちが「これだけのセットなら、僕たちもそのセットにあった演技をしないと浮くね」とおっしゃっていたんです。セットと一緒に演技も変えていらしたのが、改めて気を付けるところだなと痛感しました。
――鈴木亮平さんの印象いかがでしたか?
初めてお会いした日、久しぶりに会った友達のように「タマどーん!」と現れたんです。緊張して現場に行ったんですけれど、温かく迎えてくださったので、伸び伸びと演技をすることができました。
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