テレビ朝日系で7月10日(土)に放送が決定した「スペシャルドラマ 必殺仕事人2010」の制作発表記者会見が17日、同局で行われ、出演者の東山紀之、松岡昌宏、田中聖、和久井映見らが出席した。
“必殺”シリーズは、'72年の「必殺仕掛人」から30年以上にわたって放送されている人気時代劇。'07年には新たな“仕事人”として東山、松岡、関ジャニ∞・大倉忠義が登場し、スペシャルドラマとして15年ぶりに復活。'09年には17年ぶりに連続ドラマとして放送され、新仕事人として田中が加入した。
「―必殺仕事人2010」の制作・準備を進める中で、中村主水役の藤田まことさんの訃報(ふほう)を聞いた森山浩一チーフプロデューサーは、「制作を中断したこともあった」と告白。だが、“必殺”をこよなく愛していた藤田さんが今回の撮影を心待ちにしていたことや、遺族の方々からの後押しもあり、今作が完成まで至ったことを明かした。
今作のテーマとなるのは“事業仕分け”。財政が悪化し続ける江戸幕府は、勘定吟味役の風間右京乃助(小澤征悦)によって、無駄を省き幕府の財政を立て直す“事業仕分け”を行う。だが、将軍の新しいお狩り場普請の取りやめに反対する普請奉行の酒巻勘解由(本田博太郎)との話し合いは平行線をたどり、酒巻は、「右京乃助が武家殺しの標的になっている」と脅しをかける。そのころ、小五郎(東山)の妻・ふく(中越典子)が懐妊。小五郎は多くの人を殺してきた自分が親になってもいいのかと思い悩む。一方、“仕事”の現場を何者かに目撃されてしまった仕立て屋の匳(れん・田中)は、主水(藤田)に相談をしようと中村家を訪れる。
会見で東山は「中村主水というデカイ存在がいなくなってしまった。僕らも、やるべきか、やらないべきか、いろいろ考えましたが、やはり(藤田さんの)遺志を引き継ぎ、こうしてここまでこれた」と藤田さん不在の中での撮影に臨んだ胸中を語った。
和久井も「今でも誰かに(藤田さんが亡くなったことを)『うそです』と言っていただきたい。撮影が始まって、言葉には出さなくてもスタッフやキャストの皆さんの心の中に、藤田さんの存在が変わらずにあるんだなっていうことを感じながら撮影に臨む毎日でした」と振り返った。
また、「―2009」のクランクアップ後に別の撮影で会った時にも、藤田さんの仕事に対する前向きな姿勢を目の当たりにしたという松岡は「中村主水という人物は“仕事人”なわけですが、藤田まことさん自体が“仕事人”だなって思うところがあった」と感慨深く話した。
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