<半分、青い。>豊川悦司、“抜群の振り幅”で朝ドラ人気牽引「豊川さんありがとう…」感謝の声集まる

2018/07/04 16:30 配信

ドラマ

【写真を見る】涙をこぼす鈴愛(永野芽郁)と秋風羽織(豊川悦司)…最後の2ショット(C)NHK


(以下ネタバレが含まれます)放送中の連続テレビ小説「半分、青い。」(毎週月~土8:00₋8:15ほか、NHK総合ほか)。7月4日放送の第81回で、ヒロイン・鈴愛(永野芽郁)は漫画家を辞めることを決断。ドラマは区切りを迎えたが、鈴愛の18歳から27歳までの10年間を温かく見守った師匠・秋風羽織(豊川悦司)との別れを惜しむ声があふれている。

秋風先生との別れに「泣けた」「大好き」


鈴愛のため、律に本心を聞こうと試みる秋風(C)NHK


鈴愛と秋風による最後の“秋風塾”が描かれた第81回。「私は、ここに来たとき、秋風羽織を超える、と思ってました」「これまた図々しい」「悪くても、秋風羽織と同等」。自信たっぷりの鈴愛と、それを面白がる秋風のコミカルなやりとりが、ドラマの時間軸にして数年ぶりに展開され、2人をずっと見守ってきた菱本(井川遥)と視聴者をホッとさせた。

だがそのとき、鈴愛の心はもう決まっていた。「私には、翼がない。私は飛べない鳥です」と話す鈴愛の決意は固く、秋風はそれを受け入れた。

SNSでは、「秋風先生…泣けた」「秋風先生、大好き」「また会えるよね?」といった声が続々と寄せられている。

抜群の説得力を持った創作哲学


これまでの放送で、鈴愛とユーコ(清野菜名)、ボクテ(志尊淳)に本気で向き合う秋風に心をつかまれた視聴者は多かったことだろう。漫画の師として3人の弟子をときに温かく、ときに厳しい目で見守ってきた。

「君たちは今日、ぶっ続けで10時間描きました。ここで人は変わる。自信を持って。今日からは、君たちのすべての時間が、漫画のための時間だ」

「鈴愛、恋をしろ。リアルを拾うんだ。想像は負ける。好きなやつがいたら、ガンガン会いに行け。仕事なんかいつでもできる。ベタなんかいつでも塗れる。空想の世界で生きている奴は弱いんだ」

「楡野。描け。泣いてないで…いや、泣いてもいいから、描け。漫画にしてみろ、物語にしてみろ。楽になる。救われるぞ」

秋風の熱を帯びた創作哲学は、ヒロインがあこがれ人生を懸けて飛び込むだけの説得力を持っていた。

懐かしい!初登場当時の秋風。某有名人と「似てる」と話題にも(C)NHK


そんな秋風はやがて、弟子たちの“親代わり”というべき存在になっていく。第70回(6月21日放送)でユーコが「ダメな人間と思われてもいい。私はもう、苦しい。ラクしたい」と漫画をやめる決心を固めたときには、「ダメな人間なんて思わないさ」「一度、連れておいで。お相手を。18から24までここに住んだんだ。小宮さえよければここから送らせてほしい。ここからお嫁に行けばいい」と温かく送り出した。

第75回(6月27日放送)では、鈴愛の母・晴(松雪泰子)からの「あの子にも、平凡でいいから幸せな人生をつかんでほしい」という手紙に涙をこぼし、「この手紙を読んで少し反省しました。私は、この人の娘を取り上げてしまったのかなと」「お母さんにはお母さんの気持ちがあります」と語る場面も。“人間嫌い”だった秋風が身をもって“親心”を知っていく過程は、多くの共感を呼んだ。