「未来のミライ」黒木華『自分と重ねて考えられるのも作品の魅力』

2018/07/16 09:00 配信

映画 インタビュー

新作を発表するたびに話題を集める、細田守監督の最新作「未来のミライ」がいよいよ7月20日(金)に公開される。同作は、甘えん坊の4歳の男の子・くんちゃんと、未来からやってきた妹・ミライちゃんが織りなす、ちょっと変わったきょうだいの物語。

細田守監督の最新作「未来のミライ」で未来からやってきた中学生のミライちゃんの声を演じた黒木華撮影=横山マサト


主人公・くんちゃん(声:上白石萌歌)の妹で未来からやってきた中学生のミライちゃんの声を演じた黒木華は、「おおかみこどもの雨と雪」(2012年)、「バケモノの子」(2015年)に続く3作目の出演だ。彼女が感じる細田監督作品と「未来のミライ」の魅力とは――

――今回、あらためて感じた細田監督らしい演出があれば教えてください。

私はこの作品に入る直前まで別の仕事で少しシリアスな役をしていたからか、最初声を出してみたら、いつもより低い声になっていたみたいで。なので、オーディションのときの声を聞かせていただきながら、ミライちゃんの声を調整していったのですが、そこでの細かい演出は細田監督ならではだと思いました。

――というのは?

細田監督は1シーンごとに、私たちがいる収録ブースに来てくださるんです。そこで、もうちょっとデフォルメしてとか、ここはこういうふうにとか、演出をしてくださるんですよね。そうやって監督が私たちのもとに来て直接演出してくださると、細かいニュアンスが伝わってくるし、演じている側としてはとても安心できます。

――では、黒木さんが演じられた未来の“ミライちゃん”の印象は?

ミライちゃんは中学生の女の子なので、自分が中学生のときはどうだったかなと思い出しながらやっていました。でも、私自身には弟がいるので、どちらかというと、くんちゃんが(妹が生まれたことで)自分の天下が終わってしまうと感じる焦りや寂しさの方が分かる気がしました(笑)。