「命ってなんだろう」そんな人間の根源とも言える問いに、真正面から向き合うドラマがある。NHK総合で放送中の「透明なゆりかご」(毎週金曜夜10:00-10:45)だ。
清原果耶主演で、沖田×華の漫画作品を実写ドラマ化した同作。
小さな産婦人科医院にやってきた17歳の看護師見習いの主人公・アオイ(清原)の感受性豊かな眼差しを通して、産科の光と影を描いている。
本記事では、8月3日(金)に放送される第3話に向けて、第1話、第2話のあらすじと、登場した名言を紹介。さまざまな価値観と死生観を映し出すドラマの魅力を伝えていく。
第1話で「由比産婦人科医院」にアルバイトとしてやってきたアオイは、初日からアウス(人工妊娠中絶)の手術に立ち会う。
手術後、アオイは取り出した“命だったカケラ”を透明なケースに入れ、箱に入れながら「私に与えられたもう1つの仕事は、命だったカケラを集めることだった」と心の中でつぶやく。
すると、仕切られた箱には同じケースがすでに一つ入っており、アオイは「良かったね。1人じゃなくて」と優しく言葉をかけるのだった。
アオイが医院の前で出会った田中(安藤玉恵)と名乗る未受診妊婦は出産後、すぐに姿を消してしまう。
アオイは、彼女の産んだ低血糖であまり泣かない新生児の世話をしながら、心配でいても立ってもいられなくなり、「その命は、あっという間に消えちゃうかもしれないんだ」と実感する。
そんな中、“田中さん”が男を連れて医院を再訪し、彼女の子どもは、不倫の末にできた“赤ちゃん”だったことが判明。
自分の“赤ちゃん”に会うことを拒絶する“田中さん”に、アオイは“赤ちゃん”を会わせる。
“赤ちゃん”を抱き上げた“田中さん”は、母親の顔になり、アオイにも少しずつ心を開くようになっていく。
そして、本名の木島いづみと、その“赤ちゃん”・健太くんとして、笑顔で退院していくのだった。
木島の子ども・健太くんが授乳中の事故で亡くなったというニュースが入り、虐待かと疑う声も挙がるが、アオイは健太くんが愛情に包まれて死んでいったと信じていた。
分娩室では今日も出産、そしてアウスの手術が行われている。
アオイは、「生まれる命と消える命が、絶えず交差する場所」で働くことで、“命”について深く考え始めるのだった。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)