「銀魂2 」で土方十四郎を演じる柳楽優弥が感じた「妙なすごさ」

2018/08/25 13:30 配信

ドラマ

自分のセリフで笑うことは普段あまりないと語る柳楽だが、思わず笑ってしまう福田雄一監督のすごさ


――前回の「ミツバ篇」は泣けるストーリー、今回はギャグと振れ幅がありますが、その点はどう感じましたか?

福田組では、今回みたいなギャグ満載の方がテンションが上がります。ただ、福田監督のシリアスな作品も大好きで、「ミツバ篇」を見ていて、やっぱり好きだなって思いました。福田監督のさじ加減は本当にさすがです。

――ギャグシーンは、見ているのと演じるのはどちらが好きですか?

僕は、ムロツヨシさんや佐藤二朗さんのように、うまく人を笑わせられるような演技ができません。だから、見ている方が好きなのかもしれません。福田組では、他の現場では成立しないような笑いのシーンが、作品としてきちんと成立していることが本当にすごいと思います。

今は自分のコメディーセンスにあまり可能性を感じていないので、自分が演じるより見ている方が好きですが(笑)、真面目に演じることで福田組に居られるならば、それが僕の居場所だと思うので、そこは自信を持っていきたいなと思います。

――「土方禁煙篇」にでてくるパロディーシーンについてはどう思いますか?

これ大丈夫なんですかっていうシーンが多いですよね(笑)。映画もドラマも攻めてるなって(笑)。実写でも成立ができていたことにとても驚きました。特に山本美月さんが演じる「銀河鉄道999」のメーテルは、原作にもないドラマのオリジナルキャラクターだったので驚きました。すごくツッコミどころが多くて「土方禁煙篇」で山本さんが土方のことを「つちかたさん」と呼ぶせりふがあるのですが、みんなが思ったことがあるようなところを、さらっとせりふにしてしまうところが福田監督のすごいところです。

――ドラマの見どころは?

小ネタが満載で、もちろん原作に忠実です。「土方禁煙篇」では、電柱に頭を打ちつけた後に喫煙所を見つけて、妙な歩き方をしながら必死に喫煙所に向かうシーンがあるのですが、あのシーンは思い切って演じているので、ぜひ見ていただきたいです。

あとは、「幾つになっても歯医者はイヤ篇」の待合室でのシーンが面白いです。小栗さんの「今回のドリルはどこまで俺の中にえぐり込めるか、俺の魂まで届くかな」という、すごく格好つけたせりふがあって、「人はなぜ穴を掘り進むのか。そこにドリルがあるからさ」という僕のセリフの後に、ナレーションでそれぞれ本音を語るシーンは、せりふではなくナレーションであることがすごく生きていて、本当にいいです。顔に出さずポーカーフェイスなのに、足はコサックダンスしていたり(笑)。

宣伝の方が掲げている“MAX無駄遣い”がすごくて、スケールの大きさを感じます(笑)

――最後にファンの方にメッセージをお願いします。

すごく面白い作品で、こんなに思い出し笑いをしながらインタビューを受けたのも久しぶりでした。ドラマは、映画とセットで見るとより面白いと思います。どちらも見ることで、“MAX無駄遣い”の面白みをさらに感じられると思いますし、その面白さの幅も体感してもらえたらうれしいです。皆さんぜひ、映画とドラマでお会いしましょう。

「真面目に演じることで福田組に居られるならば、それが僕の居場所だと思う」と語る柳楽