宝くじの高額当選者にだけ渡される「その日から始める本」という冊子があるように、突然大金を手にしたことから、その後の人生を誤ってしまう人も多いという宝くじ。もし、本当に突然3億円が舞い込んできたら、人は変わらずにいられるのだろうか。
高橋「僕自身は変わらないと思いますけれど、劇中にもあるように、銀行の人に脅されたり、周囲の反応によって変えられてしまう人はいるかもしれません。ただ、本質的にはそんなに変わらないんじゃないかと思います」
藤原「実際、変わる人もいるんだろうけど、この映画がよくできているなと思うのは、一男が大金を得て、それを失い、大切な何かに気付いていくところ。そこが描けているので、いい映画だなと思いました」
北村「まあ、価値観が変わるのは別に悪いことではないから。人は経験を積めば考え方も変わるし、価値観も変わる。ただ、それが悪い方向に行ってしまうとダメだけど、この映画は大事なものに気付いていく話なので、そこには希望があるなと思いました」
佐藤「そうなんです。一男が変わっていく話ではなく、失ってしまった大切な何かに気づいていく話なんですよね。兄の借金を背負わされて、それが原因で家族との関係もうまくいっていなかった一男が3億円を得たことをきっかけに、お金について考えを巡らせ、いろいろな人に会いに行き、自分が何を失ってしまっていたかに気付く。だから、これは一男が何かを得る映画ではなく、何かを取り戻す物語だと思っています」
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