大河ドラマ「西郷どん」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)の第38回「傷だらけの維新」が10月14日(日)に放送される。
同放送回では、度重なる戦を乗り越え、「江戸無血開城」を成し遂げた主人公・吉之助(鈴木亮平)が、新政府軍に抵抗する諸藩との戦いに援兵を送り込もうと急ぎ薩摩へ戻る。
そこで、西郷家を支えてきた吉二郎(渡部豪太)が、「自分も戦に出たい」と申し出るのだ。
兄、そして弟たちが家を出る中で、妻・園(柏木由紀)と共に家計の苦しい西郷家の大黒柱を務めていた吉二郎。今回は、そんな吉二郎を演じる渡部にインタビューを行い、吉二郎が家を守る理由や、演技に込めた思いを聞いた。
――薩摩から江戸や京に出ていく吉之助を、吉二郎はどのような思いで待っていたんだと思われますか。
その時々で違いますが、京から薩摩の家まで月照(尾上菊之助)様をお連れしてきた時に、お兄さんは江戸ですごいことをしていたんだということを改めて感じました。
その後に島流しをされてしまったので、吉二郎としては「私がしっかりしないといけないな」と、思ったんではないでしょうか。
でも常に思っていたことは、お兄さんは“薩摩ために”お殿様のために仕えているんだなということです。そのお兄さんの家を僕が守らなきゃいけないという感情でしたね。
――なぜ、吉二郎は「戦に行きたい」と思ったんでしょうか?
畑仕事をしていても、やっぱり武家の人間なので、藩の状況を見て、『おいも連れて行ってくいやい』と言ったんだと思います。
常に行きたいと思っていたわけではなかったんでしょうけど、機会があれば行かなきゃいけないと思っていたんではないでしょうか。
――園さんが側にいてお願いしてくれたからということも大きかったんでしょうか。
そうですね。園さんがしっかりしていたので、大丈夫だと思えたんでしょうね。
本当に「この家を頼んだぞ」という気持ちでしたね。
――第38回では、吉二郎が今まで家を支えてきたことが描かれますね。
第38回は、吉二郎のことをとても描いてくださった回でもありましたし、たくさんの山があった回でもあるんです。
その中で、小さな山がシーンごとにあってそれが連なって大きな山脈のようになっているような…どの回もそうだと思うんですけど。
池の中に石をドポンと落としたら、波が広がって泥がもわって巻き上がるじゃないですか。感情ってそういうものだと思うんですよね。
第38回の演技は自分一人ではどうしようもできなくて、投げてくれる石をちゃんと受け止める池を用意しておくのが大事だと思って演じました。
昨年の夏から「西郷どん」に携われた経験が、演技の間や呼吸の深さになって見えたらいいなと思います。
――これまで描かれなかった吉二郎の一面が見られる回のようにも見えます。
こんな人だったんだって部分もありましたし、すてきで演じがいのある脚本だなと思いました。
驚きもありつつ、「吉二郎はこういうことするよね」っていう納得感もありました。
自分が第37回まで積み重ねてきた吉二郎と、全く相違がなかったので、それに新しくかぶさる吉二郎の側面が見られてとてもうれしく思いました。
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