趣里、目を奪われるほどの情熱的な苦悩の舞いを披露

2018/11/07 08:00 配信

映画

「赤」と「青」が強調される映像美


このミュージックビデオにも、趣里が出演。そして、映画本編でも監督を務めた関根光才がメガホンを取った。

映像は、汚れた顔で横たわる女(趣里)の姿から幕を開ける。その焦燥した表情とは裏腹に、目に情熱をたぎらせている彼女は、ゆっくり立ち上がると真っ赤な傘を手にし、真っ青な服をまとい、荒野を歩いていく。

この「赤」と「青」の美しい色使いは、映画でも印象的に使われるポイントの1つとなっている。

やがて水辺にたどり着いた彼女は、言葉にできない思いを表現するかのように、全身を駆使して激しく踊り始める。

映画でも主人公の寧子(趣里)が「ほんの一瞬でも、誰かと分かり合うこと」を求めて苦悩する姿が描かれるが、内なる思いや感情が伝わってくるようなエモーショナルな“舞い”は、バレエや舞台経験で身体表現力を磨いてきた趣里だからこそできたものなのかもしれない。

関根監督「彼女は新しい時代の本物の表現を担う一人」


関根監督は「この曲は映画『生きてるだけで、愛。』のために世武裕子さんが書き下ろしてくれた曲で、僕個人としても非常に思い入れがあるとても印象的な曲ですが、MVを作るに当たっては映画の主演であった趣里さんに演じてもらいながらも映画とは切り離した主題で臨み、日本のクリエーティブシーンをリードしてきた写真家/映像監督の竹内スグル氏に撮影を依頼するなど、あえて異なるスタッフに参加していただきました。

刹那的に、しかし永遠に続く何かを切望しさまよう女性として描かれる趣里さんの存在感と気迫ある動きはこのMVでも素晴らしく、撮影現場ではスタッフからの感嘆の声が上がりました。

彼女が新しい時代の本物の表現を担う一人であることを、このMVでも感じていただけると思います」とコメントを寄せた。