「じぇじぇじぇ」の次は「ばっ!」が流行る? 宮藤官九郎脚本で中村勘九郎&阿部サダヲが日本の五輪を描く

2018/12/18 06:00 配信

ドラマ

ドラマの題字は、“三脚巴(さんきゃくともえ)”がモチーフにされており、横尾忠則氏のデザインだ(C)NHK

宮藤官九郎のオリジナル脚本でおくる大河ドラマ「いだてん ~東京オリムピック噺~」(1月6日日曜スタート、NHK総合ほか)。日本で初めてオリンピックに参加した男・金栗四三(中村勘九郎)と、日本にオリンピックを呼んだ男・田畑政治(阿部サダヲ)という2人の主役をリレーし、知られざるその歴史を描いていく。出演する2人に話を聞いた。

――お二人の役柄について教えてください。

勘九郎「マラソンランナーの金栗さんは、走ることしか考えてないんです。熊本弁で言うと、“とつけむにゃあ”(とんでもないという意味)。すごくピュアなので、演じていて楽しいです」

阿部「逆に僕が演じる田畑は頭の回転が良くて、言葉でガンガン攻めていくタイプ。かつ常識的じゃないところもあり、周りの人は迷惑に感じるかもしれないですね(笑)」

勘九郎「僕はほぼ走っているだけですが、阿部さんは1話で僕の24話分ほどしゃべってる感じですよね?」

阿部「金栗さんにはマラソンを走るための呼吸法がありますが、僕は呼吸を忘れて話し続けてます」

勘九郎「僕は大体ユニホームや体操着しか着てないので、大河ドラマ史上、一番地味な衣装の主役かも(笑)」

金栗は熊本県出身。熊本でもロケを敢行し、劇中では勘九郎らキャスト陣が熊本弁を披露している。

阿部「金栗さんのキャラクターでいいなって思うのは、宮藤さんの作品ならではの方言をうまく使っているところ。所々『ばっ』って言うのがかわいくて。『じぇじぇじぇ』じゃないけど、何かはやりそうなチョイスしますよね(笑)」

勘九郎「そうですね。金栗さんは驚いたときに『ばっ』と言うんですが、いろんな『ばっ』が出てきますね」

――大河としては33年ぶりの近現代劇。また、ビートたけしさんが扮(ふん)する古今亭志ん生のナビゲートで物語が展開していくなど、異色の大河ドラマですね。

勘九郎「ものすごくいい意味で、これまでと何もかもが違うと思います。雰囲気もそうだし、ちょんまげもいない。大河っぽくないんです」

阿部「宮藤さんが書いていることもあり、本当に笑えて。 “笑い”を日曜の夜8時台にいっぱい持っていき、皆さんに笑ってほしいです」

勘九郎「あと、歴史はもちろん、スポーツの情報が入ってくるのもいいですよね! 僕はこのドラマでスポーツの見方が変わりました」

阿部「ボケやツッコミという笑いじゃなく、一生懸命必死でやっている面白さがありますね。それに落語も加わって、さらに面白いと思います」

取材・文=高山美穂