1月6日(日)から、大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか※初回のみ8:00-9:00ほか、NHK総合ほか)の放送がスタートする。
宮藤官九郎が脚本を務める本作。中村勘九郎演じる日本で初めてオリンピックに参加した男・金栗四三と、阿部サダヲ演じる日本にオリンピックを呼んだ男・田畑政治という2人の主人公がリレー形式で登場し、オリンピックにかけた日本人の知られざる歴史を描いていく。
2人の主人公以外にも、“オリンピック”を語る上で欠かすことができない重要人物がいる。それが役所広司演じる講道館柔道の創始者・嘉納治五郎だ。
1912年のストックホルムオリンピックに日本を出場させるために奮闘した嘉納は、人々を巻き込む勢いとユーモアを持ち合わせた情熱家。
“日本スポーツの父”とも呼ばれた大人物を演じる役所に、人物の魅力や役作りについて、そして本作の見どころを語ってもらった。
――出演が決まったときのご感想をお聞かせいただけますか?
オリンピックを題材にした大河ドラマは、今までにない、いい企画だなと思いました。それに、これから2020年の東京オリンピックに向かっていくには最高のタイミングですよね。
僕は金栗さんのことも、嘉納さんがこんなにも日本のオリンピック参加に尽力していたことも知らなかったんです。そういう部分を取り上げることも、今までの大河ドラマとは違って面白いんじゃないかなと思います。
撮影をしていても、脚本を読んでいても、新しく大河ドラマファンが増えるんじゃないかなという気がしています。
――宮藤さんの書く脚本を読んで、どのように感じられましたか?
細部まで非常に繊細に描かれていて、いやぁ、面白いです。
僕たちは、古今亭志ん生(ビートたけし)さん周りの落語パートが見られていないので、向こう側の映像がどんなふうになっているのか想像もつかないんですよね。
2つの物語が融合していくというのが、非常に盛りだくさんで面白くなりそうだなと思っています。台本を読んでいるだけだと分からない部分もあるので、僕自身もできあがった映像を見るのが楽しみです。
――嘉納治五郎という人物については、どのような印象を受けましたか?
立派な方だと思います。周りからの猛反対を受けながらも、1912年のストックホルムオリンピックに日本を導いて、世界平和につなげたような人物ですから、この人がいなかったらどうなっていたんだろうとも思います。
ドラマでは、陽気であまりにも前向き過ぎて、周りに迷惑をかけてしまうような人として描かれていますが、歴史が動くときには、こういう人物がいないといけないんだろうなと感じました。
――役作りをする上で意識した部分はありますか?
スタッフさんが用意してくれる嘉納さんの写真を見て、資料を読んで、何となく自分の中で「こういう人だったのかな」と考えながら、最終的には宮藤さんの描く嘉納さんに照らし合わせて人物像を作り上げていきました。
だから役作りというか、宮藤さんの脚本に書かれている嘉納さんに歩み寄っていこうという作業をしている感じですかね。
嘉納さんの動画は残っていないんですが、スピーチをしている音声は聞かせていただいたんです。そしたら、嘉納さんの声がすごく甲高くて、それを僕がやるのは難しいなと思ったので、声は嘉納さんに寄せてないです(笑)。
――扮装も役作りにおいては重要な要素かと思います。嘉納さんの服装や特徴的なひげについてはどのように思っていますか?
撮影の時、ひげをつけると頭の中で「ヒゲダンス」の音楽がなってます(笑)。
このひげは、メークさんが一本一本くっつけているんです。一回くっつけるとメーク直しがなくて楽ですし、つっぱることもないので、笑ったりしゃべったりするときに抵抗がないんです。僕はこういうひげは初めてなんですけど、素晴らしい技術だと思いました。
服装でいえば、毎日フロックコートだったので、夏の猛暑の中は苦労しました…(笑)。冬場は、逆にフロックコートが役に立つなと思います。
――金栗四三を演じている勘九郎さんの印象はいかがですか?
第一印象から素晴らしい役作りをされていると感じました。
クランクインしてから初めて勘九郎くんに会った時に、本当に昔のマラソンランナーらしく見えたんです。体づくりなどもしっかりと準備されてきたんでしょうね。
一緒にお芝居をしていて、彼のエネルギーも感じますし、素晴らしい俳優さんだと思っております。
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