宮藤官九郎が脚本を務める大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)。金栗四三(中村勘九郎)をはじめ男子の奮闘を軸に描かれている本作だが、綾瀬はるかや橋本愛、山本美月、杉咲花といった女優陣の存在感にも注目が集まっている。
「いだてん―」は、オリンピックが題材。1912年に日本で初めてオリンピックに参加した金栗四三(中村)がドラマ前半、1964年の東京オリンピックを実現させた田畑政治(阿部サダヲ)が後半の主人公を務め、日本とオリンピックの知られざる歴史を描いていく。(以下、ネタバレがあります)
目下、描かれているのは四三のマラソンへの挑戦、嘉納治五郎(役所広司)のオリンピックへのあこがれ、のちに古今亭志ん生になる美濃部孝蔵(森山未來)と落語との出会いなど。四三の親友・美川秀信(勝地涼)、“運動会の覇王”三島弥彦(生田斗真)らの自分探しもドラマを盛り上げている。
そんな中、ほんの数十秒から数分の登場シーンながら視聴者を引き付けているのが、“明治の女”を演じる女優陣の存在感だ。
四三がオリンピックへの参加選手を決める羽田の予選会に挑んだ2月3日の第5回「雨ニモマケズ」。満身創痍の四三がゴールテープを切った後、颯爽と姿を見せたのが、山本美月演じる女性記者・本庄。“モガ(モダンガール)”とも呼ばれた当時流行最先端のファッションに身を包み、ボブカットのキュートなスタイルとは裏腹に、世界記録を22分も短縮した四三のタイムに「いかにも疑わしいわ」と疑義を呈した。
予選会の短距離部門を総ナメにした弥彦(生田)をかばい、労ったのは、杉咲花演じる三島家の女中・シマ。こちらは時代らしい地味な着物に髪を結い上げ、弥彦の好成績に無関心な三島家の面々に「この家はどうかしてます!」「日本一ですよ!?新聞にお名前が載ったんですよ。なぜ一言労いの言葉をかけてあげないのです」とかわいらしく腹を立ててみせた。「おなごは運動選手にはなれませぬゆえ」とつぶやくなど、“明治の女”の淋しさものぞかせる。
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