主演男優賞は菅田将暉 『ドラマには夢がある、と思えました』【ドラマアカデミー賞】

2019/05/24 19:19 配信

ドラマ

第100回ドラマアカデミー賞で主演男優賞を獲得した菅田将暉撮影=下田直樹

「第100回ドラマアカデミー賞」主演男優賞に輝いたのは、「3年A組―今から皆さんは、人質です―」(日本テレビ系)で高校教師の柊一颯(ひいらぎ・いぶき)を演じた菅田将暉

一颯は魁皇高校3年A組の担任であり、卒業式の10日前、学校に爆弾を仕掛けて生徒たちを教室に閉じ込める。そこから教室で「俺の授業」を展開し、クラスの女子生徒が自殺した事件を全員で振り返り、生徒たちに「変わってくれよ」と命懸けで訴える。

菅田はそんな姿を気迫あふれる演技で体現。「何を考えているか分からない恐ろしさと涙ながらに授業する熱さに鳥肌が立った」「最終回、屋上の演説シーンに菅田の“全身全霊”を感じた」と、多くの視聴者がその熱演に圧倒された。民放のゴールデン・プライム帯ドラマ単独初主演での受賞となった菅田に、受賞の感想と作品に懸けた思いを聞いた。

異常なまでの熱量…「その様を残しておきたかった」


――主演男優賞を受賞されたご感想をお聞かせください。

ありがとうございます。(民放ゴールデン・プライム帯)連ドラ単独初主演というのもありますが、「3年A組―」は僕にとって初めて企画が始まる段階からプロデューサーさんや脚本家さんとディスカッションしながら作ったドラマ。「これがだめだったら、もうドラマ主演はできないかもしれないな」というぐらいの気持ちで演じていました。

きっとドラマを見た人は異常なまでの熱量と暑苦しさにびっくりしたと思うんですよ。今はそういう暑苦しいドラマがないけれど、人間がびっくりするほど汗をかいていたり叫んでいたりする、そういった様を平成のうちに残したいとも思っていました。だからこそ、今回、こうして反響をもらえてうれしいですね。

――菅田さんから学園ドラマで教師役をやりたいと希望されたということですね。

僕が学生のころは、日本中の中高生が人気の学園ドラマを見ていて、放送翌日はクラスでもドラマが共通の話題になっていました。今回はそういうものが作りたかったんです。俳優の先輩たちが人気の学園ドラマに出ていた姿もたくさん見てきたので、自分が教師役をできる年代になったからこそ、このジャンルを残していかなきゃなという考えもありました。だから、主演男優賞はもちろん、作品賞などをもらえたこともすごくうれしいです。

学園ドラマといっても、衝撃的な題材でもあり、先生が生徒を人質に取り、殴る蹴る刺すというようなことをやっているので、よく最終回まで無事に乗り切れたなとも…(笑) 。そういう表面的に見えるところではなく、作品に込めた熱量が伝わったのかなと思います。

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