飯豊まりえ、鶴橋監督は「出会った中で一番不思議な監督」<白い巨塔連載(2)>

2019/05/23 08:00 配信

ドラマ インタビュー

浪速大学病院図書館で司書を務める佐枝子を演じる飯豊まりえにインタビューを実施撮影=阿部岳人


山崎豊子の傑作小説を原作に、大阪の大病院で繰り広げられる壮絶な権力争いを描いた岡田准一主演の5夜連続ドラマスペシャル 山崎豊子「白い巨塔」(5月22日~26日[日]夜9:00放送、テレビ朝日系)。

原作の刊行から50年たった今、物語の設定を2019年に置き換え、岡田演じる浪速大学医学部第一外科・准教授の財前五郎が、悲願である“教授の座”を目指してなりふり構わず邁進していく姿を映し出す。

ザテレビジョンWEBでは、同ドラマの出演者によるリレーインタビュー連載を実施中。本リレー連載の第2回は、第一外科・教授で財前の師である東貞蔵(寺尾聰)の娘・佐枝子を演じる飯豊まりえのインタビューをお届け!

飯豊に、作品への思いをはじめ、豪華俳優陣と共演した印象や撮影エピソードなどをたっぷり語ってもらった。

ただ見つめているだけ…そこが切ないんです。


――東教授の娘・佐枝子は、どんな女性ですか?

父のことを尊敬しているし、大切に思っているのですけど、佐枝子は里見先生(松山ケンイチ)のことを支えたいんです。地に足が着いている里見先生をとにかく応援したい。片思いというか、里見先生のことを純粋に思っているんです。

――お芝居で苦労した点は?

結婚している人を好きになるって、こんなにも切なくて苦しいことなんだって思いました(笑)。もちろん、佐枝子自身は里見先生とどうにかなろうなんて考えていないんです。好きだし憧れもあるけど、ただ見つめているだけ。

そこが本当に切ないですよね。

――里見先生と正反対のキャラクターである財前の印象は?

佐枝子として演じている時は、財前さんがやっていることに対してリスペクトできないなと思うところがたくさんありました。お金や人間関係、自分の立場や地位を巡って、どんどん変わっていきますし。

佐枝子は財前さんのことをあまり良く思っておらず、きっと財前さんも佐枝子に対して同じような気持ちを抱いていたと思います。そういう中で、佐枝子は里見先生に頑張ってほしいとずっと願っていたんです。

財前さんも里見先生も向かっているところは同じなんでしょうけど、患者さん一人一人に時間をかけて命を救いたいと思っている里見先生の方が、真のお医者さんなのかなと感じました。

――ちなみに、飯豊さんは財前タイプと里見タイプだったら、どっちが好みですか?

私は、やっぱり里見さんタイプですね。かっこいいなって思います。ちょっと抜け感があるというか、寡黙ですごく優しい。

佐枝子は結構遠回しに自分の思いを伝えているんですけど、それを分かっていながら知らないフリをしているようなところもすてきです。