――四三にはかなり強く怒ったりするシーンもありましたが、どんな気持ちになりましたか?
撮影の時に、自分が台本を読んで想像していたものの50倍ぐらいを監督に求められました。すごく新鮮で楽しかったです(笑)。シマがこんなにパワフルな人だったのかと気付いて、今までは、自分の中で狭めていたのかもしれないと思いました。
宮藤さんの脚本だからこそ、そのような表現ができたんだと思います。
――弥彦とのシーンで、印象深かかったのはどんなシーンですか?
実は弥彦さんとのシーンはあんまりなくて、撮影日数も短かったので、数回しかお会いしていません。
最初は緊張していたこともあり、全然お話ができなかったです。
でも、すごく時間のかかる撮影が終わった後に、握手をしました。「これを乗り越えられて、よかったね」という気持ちがお互いに込められていた握手だったと思います。
言葉以上にすごく通じ合えたものがあったように感じたので、それはうれしかったです。
――では、四三とのシーンで印象深かったのは?
勘九郎さんと初めてご一緒させてもらった日に、私はちょうど連ドラの撮影も並行してやっていた時期だったのですが、勘九郎さんがそのドラマを見てくださっていて、話しかけてくださいました。
大河の撮影でとても忙しいはずなのに、本当に優しい方で、歩み寄ってきてくださっているのを感じて、すごくうれしかったです。
印象深いのは、シマが妊娠したことを報告するシーンです。自分以上に四三さんが喜んでくれることが本当にうれしかったです。
本番が始まると、勘九郎さんが四三さんにしか見えなくなってくるんです。勘九郎さんが本当になりきっていらっしゃるのを感じるからこそ、私も四三さんと一緒にいると、嘘がつけなくなります。
私は本当にシマとしていられているんだろうかと、自分のことを疑ってしまうこともあるくらい、勘九郎さんは四三さんそのもので…四三さんが何かしゃべるだけで、いつも泣きそうになってしまいます。
――増野(柄本佑)との結婚も、シマの大きなターニングポイントだと思いますが、台本で結婚する人物を知った時にはどのように思いましたか?
増野さんとシマが結婚することについてよりも、(二階堂)トクヨ(寺島しのぶ)さんの代行で行ったお見合いで出会ったということのインパクトの方が強くて、それが面白かったですね(笑)。
――トクヨはかなり強烈なキャラクターですよね。
台本を読んでいた時に、女性があまり登場しない中で、シマ以上にパワフルな人が現れたので、撮影はすごく楽しみだったんです。
撮影に行ったら、寺島さんには想像以上の迫力があって、圧倒されてしまわないように必死でした。
これから放送されるシーンで、トクヨさんの一番面白くて印象的なシーンがあるので、楽しみにしていてください。
――そんなトクヨの代行で出会った増野の印象はいかがでしたか?
あの時代に、あんまりいなかったんじゃないかなと思うのですが、すごく心が広くて、とらわれていない方ですよね。
自分自身に余裕があるから、いろんなものを受け入れられるんだろうと感じますし、一方で増野さん自身がこうなりたいとか、これが好きとか、というものもはっきりしているので、とても魅力的なのではないでしょうか。
柄本さんが演じられているということも大きいと思うのですが、素敵でかっこいい男性だと思います。
シマはとても真面目な人だから、スポーツと家庭の両立に対して、好きだけど、どっちもは無理だと考えていたと思います。
増野さんとの出会いで、2つの夢を手にすることができるかもしれないと希望を持つことができた、シマにとってかけがえのない存在だと思います。
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