――この映画の父親は典型的な仕事人間で、家族の前ではムスッと押し黙っているような男性です。当然、息子のアキオとの会話はなく、父子関係としてはあまりうまくいっていないように見えますが、坂口さん自身、お父さんとの関係はどんな感じでしたか?
うちは仲良かったですよ。僕は父親が同世代の親に比べると年齢は少し上ですが、すごく自由な人だったので、わりとフランクに接することができました。なので、アキオと暁のような関係は経験がなく、自分の中の想像をふくらませる感じでキャラクターを作っていきました。
――では、もし吉田鋼太郎さんが本当の父親だったら、一緒に何をしてみたいですか?
僕、誰かと洋服を買いに行くのが苦手で。でも、父親とだけは一緒に行けていたんですよね。だから、鋼太郎さんと一緒に洋服を買いに行きたいです。
――ちなみに、この映画のお父さんのように、誰かに勧められて思わずハマってしまったものはありますか?
これを言うと本当にただの“筋トレ男”になってしまいそうなんですけど(笑)、ジムのトレーナーから勧められた体を鍛えるためのチューブにはハマりました。最近まで地方での仕事が多かったんですけど、チューブならどこにでも持っていけるし、いろんなことができるので。
――確かに完成披露試写会の舞台挨拶でも「今、トレーニングにハマってる」とおっしゃってましたね。週にどれぐらい通われているのでしょうか?
2日休んで、2日やるぐらいですかね。その前は本当に1時間でも空きがあったらジムに行ってたんですけど、トレーナーさんからさすがにそれはやりすぎだと言われて(笑)。今はバランスを取りながらやっている感じです。
――では最後に、オンラインゲームはバーチャルの世界でのコミュニティであり、そういった人間関係がこれからは当たり前になってくると思うのですが、この作品を通じて感じられたことはありますか?
僕は今でも普通のことだと思っています。だって、会議とかもテレビ電話でする時代ですよね。いろんなものが発達して時間を使わなくてよくなったり、距離感も変わってきていると思うので、逆にこれからは何が残っていくんだろうなと思います。
取材・文=馬場英美
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