賀来賢人、顔芸を封印!?「アフロ田中」の主人公は「まじめに演じるほどおもしろい」

――WOWOWはドラマ「アキラとあきら」(2017年)以来の出演だそうですね。骨太なヒューマンドラマの多いイメージのある同局で、コメディドラマをやると聞いた時はどう思いましたか？

確かにWOWOWはシリアスな作品が多いので、こういったホッとするコメディをやるっていうのは挑戦的だなと思いました。スタッフさんからも新しいことをやろうという気合いを感じたし、楽しみでしかなかったですね。

たとえば地上波ではなかなか出来ない表現というか……下ネタもあります(笑)。(1話30分の)短い時間ですけど、ただの青春ラブストーリーでは終わらないし「いろいろな要素のあるドラマを作れるな」っていう自信が湧きました。

――賀来さんが演じる田中はどんな人物なのですか？

女性に対して悶々としたり、うまく話せなかったり、男なら誰でも共感できるキャラクターなんですよ。僕も男子校だったので、同じような体験をした思い出があって共感しかなかったですね。ただ、さすがに20歳超えて(※田中は22歳という設定)あの感じはどうかと思いますけど(笑)。

――漫画原作の「今日から俺は!!」(日本テレビ系)では表情の演技も話題になりました。漫画原作作品を演じるうえで心がけていることは？

撮影に入る前に徹底的に漫画を読み込んで、だけど現場には持ち込まないことですかね。原作を誰よりも理解しているつもりで臨んで、現場ではその場の空気を大事にするのが重要なのかなと思います。

(「アフロ田中」の)原作では、田中くんの表情ってものすごく激しいじゃないですか。でも田中くんはただ真面目に生きているだけなので、表情を作っちゃうと彼のニュートラルな部分が失われると思ったんですよ。そこは監督とも相談して、漫画のような表現というよりは、実際にいそうな人物として演じました。“田中くんが一生懸命なところがおもしろい”っていうのが、この作品の肝だと思うので、それは意識しましたね。