――最初に出演依頼を受けたときの作品への印象と、それぞれ演じられる役について、どう思うかをうかがえますか?
黒木「原作がとても面白くて、私の身近にも漫画を読んでいる人がたくさんいます。
皆、凪に共感していると聞くので、そのイメージを壊さないようにしつつ、楽しんでいただけるように演じていきたいです。
凪は『空気を読み過ぎてしまう』性格で、私も共感することが多いのですが、『読まなくてはいけない空気』は確かに存在していますし、読める人の方が好まれたりもするので、凪のように悩んでる人はいっぱいいるんだな、と思います」
高橋「漫画原作を人間が演じるということで、ある意味説得力をもってやらなくちゃいけない部分は多々出てくると思っています。
慎二は、自分がどう見られているかを常に意識していて、それをコントロールしようとする。
けれど不器用なことに、それが過剰になってしまったり、抑え過ぎてしまったりと、ブレているのが、愛らしいと思うと同時に、翻って自分のことを考えたりもします。
そういう点では慎二に共感できるし、彼には影もあるけれど、どうしてそうなっていったかは、多分この先追っていくと分かっていくと思います」
中村「僕はほっこりしました。それぞれ、キャラクターが葛藤し、自問自答しながら生きているんですが、お暇中の凪のアパートの隣人たちに、とても個性的な人たちが出てくるんです。
その雰囲気に、とてもほっこりしながら読みましたね。凪の作る料理とかも楽しいし。
ゴンさんは凪のお隣さんで、一見ヤバそうで、でも優しそうな人。でも、ゴンはゴンで、あまり周りから理解してもらえないような悩みも抱えていて。
人それぞれの抱える悩みに面白さがありますね。ゴンとしては、一人で抱えている孤独感も背負いながら演じていけたらいいなと思います」
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